「プロジェクトP 〜チャット版ポケモンカフェ〜」第17回(5/23)

※基本事項は第1回と同じなので省略いたします。
 今回は2004年5月23日夕方のログ(Rista保存)がベースになっています。


第16回の2日前のポケモンカフェ。
常連の一人、ルビーが窓際で物思いにふけっている。

ルビー「ラグアはシロガネ山で修行中。いつ、帰ってくるのかな・・・」

前日、ラグアの他にルーチェのゲンキ達がそれぞれ修行の旅に出ていた。
おそらく今の数倍は強く凶悪な技を使えるようになって帰ってくることだろう。

静かな午後の一時を打ち破ったのは、ライナとリリトの慌てた声であった。

ライナ「(はっ)リリト!こんな時間だぜ!」
リリト「あ〜!る、ルビー、ちょっと帰るわ、あたくしたち」
Shine「今日もですか?」

ここ数日、ふたりはルビーより先に慌ただしく帰ることが続いていた。
トレーナーのルビーが尋ねても理由を答えないため、誰もが不思議がっていた。

ルビー「・・・・ダメ。」
リリト「な、なんでよ〜」
ルビー「理由をいったら、許してあげる」
Shine「許すじゃなくて許可(殴。
ライナ・リリト「うっ・・・」
ルビー「珍しいね、あたしに隠し事〜?」

信頼しているはずのトレーナーにさえ隠しているのだから、よほどの大事なのだろう。
ふたりとも焦っていることが表情から見て取れる。

ルビー「ライナ!リリト!理由をいえ!
ラフィーア「ふたりともいっちゃいなさいよ〜。気になるじゃない?」
ライナ「しょうがない・・・・ポルタ、ちょっと来い」

ボン!

ポルタ「なあに?」
ライナ「リリト、ポルタ!行ってこい!」
リリトはポルタに捕まって、空を飛んだ。ライナはそれを見送り、自分はその場に残った。
Shine「飛んでった…(何。」
ルビー「ライナ・・・どういうつもりだよ!」
ライナ「俺は残るから大丈夫だって。ふたりが戻ってくれば・・・わかるからさ」

そこへ黒山のカメックス、シェルが入ってきた。
シェル「やっと帰れた・・・・。(汗」
黒山「で、フレアはどうだった?」
シェル「なんか不機嫌モード全開で本読んでた。」
Rista「……シェルさん、どこへ行ってたんですか?」
黒山「フレアの見舞いへいってました。」
Shine「見舞いですか…」
黒山(そういえば、ライガとヒョウガがまだ帰って来ないような・・・・)

リリト・ポルタ「たっだいま〜♪」
ルビー「え、はやいな・・・(ちゃんと帰ってきたんだ)」
あっけなく戻ってきたリリトの手には、何かが大事そうに抱えられている。

ルビー「!?・・・リリト、手に持ってるのって・・・もしかして・・・」
リリト「うん・・・あたくしとライナの・・・タマゴなの」
Shine「って…卵!?」
Rista「……え?ルビーさん……?」
ルビー「・・・・本気?いたずらとかじゃない、よね・・・」
黒山「た、卵・・・・?!」
佐藤軍師(以下軍師)「軍師討死!」
黒山「へ・・・・?軍師さん、どうしました?」

 ぴしぴしぴしぴしぴし・・・

店に入ってきた軍師に一同が気を取られている間に、早くもタマゴの殻にヒビが入っていた。

 ・・・ぱりん!

ピッチュー!

Rista「……はい??」
ルビー「タマゴが孵ったぁ!?」
黒山「ピチューですか。」
Shine「ピチュー?そして軍師さーん!?」
軍師「ミラー、フラワーカップで3ラウンド終了時点で1位との差が8ポイント。埋まるわけが無い。」
こちらはマリオカートの話だったようである。

一方、ピチューを前にしたルビーはどきどきしている様子が顔に出ていた。
ルビー「・・・・・」
黒山「事実だったみたいですネw」
ナイツ「でも何かおかしくない?>タマゴ」
軍師「確かに……」
黒山「リリトさんは♀、ライナさんは♂だから・・・・確かにそうですね」
ライナ「あ、いや・・・・実は・・・」
Shine「実は?」
黒山「ん?・・・・」
リリト「クチートのタマゴもあったんだけど、ね・・・」
黒山「うんうん。あったんだけど?」
リリト「近くにあたくしの友達がいて、そっちにひきとってもらっちゃって・・・」
ルビー「え!いつのまに・・・」
Rista「可愛がってくださるといいですね。」
黒山「そうだったのですか。と、いうことはピチューの卵は・・・・?」
Shine「別人が母親ですか?」
ライナ「このピチューは、2個目のタマゴから生まれたわけで・・・今度は俺のほうが影響してるんじゃないかな〜と、思うわけだ」
ナイツ「そんなことってあr(Ristaが殴る)だーっ!また殴られたー!」
Shine「ふ、複雑…(アホ。」
ルビー「ま、いいか・・・うん。いいよ。クチートのほうは大丈夫なのか?」
黒山「でも、2個目からはピチューだったと・・・。」
リリト「信用できるから大丈夫よ」
ルビー(ピチューが生まれたのは謎のまま・・・かよ)
Shine「まぁ、世の中には不思議な事もありますよ。」
ブラッド「お前が天使術を使えるところとかか。」
Shine「それは言っちゃだめです。」
Rista「S氏がこっちの世界へ来れたことも十分不思議ですし、それくらいなら……」
Shine「それぐらい普通ですよね…(普通じゃない。>術」

ルビー「ライチュウの子供だから、不自然ってわけでもないんだけど・・・う〜ん・・・・」
依然として腑に落ちないらしい。
Rista「そのピチューはもちろんルビーさんの手持ちですか?それとも……」
ルビー「どうするかな〜・・・・9匹目はちょっときついけど、育てるくらいは・・・」

しばらく考えた後、彼女はこのピチューがもう少し大きくなるまでは育てることに決めた。

ルビー「育ててから後は、また考えるか。」
ライナ「ルビー、こいつ(ピチュー)に名前、つけてくれよ」
Rista「被るのも何ですし……候補をいくつか出して、ライナさん達が選びます?」
ルビー「それがいいかな」
ナイツ「ルビーが決めるんだったら大丈夫なんじゃないの?」
リリト「じゃ、最終的にはルビーに決めてもらうわ。あたくしたちのご主人だし」
ルビー「(珍しくリリトが素直だ)OK。決めてあげるよ。」

ライガ「ひえーっ。無人発電所の警備、疲れる〜。」
黒山「やっとライガも。」
戻ってきたようである。

その間に、ピチューが♂ということが判明していた。
Shine「♂ですか〜。」
黒山「♂・・・・でしたか。」
Rista「どうします?……名前。」

ルビーは手持ちのポケモン達を全員招集し、相談を始めた。

ピー、ピー。

???「黒山?ちょっと渡したいブツがあるから来てくれないか?」
黒山「ヒエン向かわせるから。場所は?・・・・OK。んじゃ」
どこかと連絡を取る黒山。
黒山「ヒエン、いってらっしゃーいっ♪」
Shine「ブツ…ですか?(笑。」
黒山「何かは秘密。ヒントはストライク。・・・の進化後のハッサム。(マテ」
Shine「…鋼。(何。」

ヒエンが飛び立ち、その姿が見えなくなった頃、ルビー達は話し合いを終えた。

ルビー「決定!名前は」
Rista「………………」
黒山「果たして・・・・」
ルビー「レント!
Rista「……何ゆえに?」
黒山「由来はなんですか?」
Shine「…音楽?(殴。それとも四句節?(違。」
ルビー「意味は、グレンのレン、そして斗です」
Shine「漢字だと「蓮斗」…ですか?」
ルビー「そんなかんじですね」
黒山「えーと、「蓮斗」ですか。」
Shine「英語だとlento、rent、lent…ああ殴らないで(やだ。」
レント「ぴっちゅー!」
リリト「じゃ、レントのお世話もあるし、そろそろおいとまするわね」
Shine「了解です。お幸せに〜。」
Rista「レントさん……出来るならうちのファースト達を嫌いにならないで欲しいですね……」

レントと手を繋いで上機嫌のリリトを先頭に、ルビー達は家路についたのであった……