7月某日 編集:phase shift
誘われるかのように道を進んでいくと遠くからなにやらガヤガヤと声が聞こえて来た。
何の声だろうと思っていると奥から一匹のポケモンがやって来た。
「やあ、君も声に誘われて来たのかい?」
いきなりポケモンがしゃべりだしたので呆気にとられていると
そのポケモンは顔を近づけて言った。
「あれ、あの「声」に聞かなかった?ここではポケモンも人間の言葉をはなせるって」
確かにそれはさっき聞いた、でも実際にしゃべってるのを見るとやはり驚かされる。
「ん〜・・・ま、いいか。とりあえず外から中をのぞいて見れば?
どんなところだか見当はつけられると思う」
ポケモンが指差す先には喫茶店らしき建物があった。
この際なので窓から中を覗き込んだ。
普通の人間が・・・何人かとポケモンが数匹いた。
幸い、ここからでも声ははっきり聞き取れる。
佐藤軍師 「とりあえず私の耐久力テストにご協力ください>ママルバーンさん」
ママルバーン 「え?」
メスのカイリュー・・・どうも事情を良く飲み込めてなさそうだ。
ムームー「破壊光線ですか?」
佐藤軍師「破壊光線ですね……。」
シフト「狙いに気づかないうちに言っちゃってくださいw(超小声)」
あのカイリューのトレーナーだろうか、よく見ると他のポケモン達にもちゃんとトレーナーがいるようだ。
ライ「・・逃げないの?」
てんなな 「逃げないよ。」
ライ「・・・え?」
佐藤軍師 「言いますか。オバサンって。」
ノロシ「滅びの歌じゃ、耐久も糞もへったくれも無いからねぇ・・・って、!!」
ママルバーン「・・・・・ゴメン;確認するけどソレって誰のこと?」
心なしか顔が引きつっている、確かに年はとっていそうだけど・・・
ライル「さあ。誰の事だろな」
ノロシ「このメンツでお(略)・・・はママルさんしかいない気が・・・。」
佐藤軍師「貴女のことですよ、ママルさん」
なんか言ってるほうも冷や汗を流している。
ママルバーン「・・・あ、そう・・・」
その瞬間、そのカイリューから強烈な威圧感と殺気がほとばしるのが
外からでも分かった。
おかゆ「・・・(汗)」
カァッ! ドギャゥゥゥ・・・
次の瞬間、すさまじい量の閃光がカイリューから先ほどの人に放たれた、
多分破壊光線の類だろう。勢いは比べ物にならないが。
ムームー「お(略)・・・?」
ノロシ「言わせるなよ。」
塑羅「ところで、軍師さんの生身の耐久テスト?」
佐藤軍師「もちろん生身……!」
光線は「軍師」と呼ばれている人に直撃したようだ。
・・・大丈夫なのだろうか。
塑羅「ああ、生身じゃ2〜3分倒れてますよ。」
ママルバーン「・・・軍師さんのことだから死んじゃいないだろうけど、
次言ったら本当に死ぬまで打ち込むわよ・・・」
どうやらまだ怒っているようだ。
シフト「軍師さん、生きてますよね?」
佐藤軍師「・・・骨は・・・逝ってないな・・・」
「軍師」がむっくりと起き上がった、というか本当に大丈夫なのだろうか。
佐藤軍師「……300くらいか?今の威力は。」
ブレイドー「そうっすね、技の威力が300で攻撃力が修正を受けて500くらいかとw」
・・・なんか想像するだに恐ろしい数値だけど・・・
ポケモンと人間が普通に話している・・・
顔を窓から離した、傍らには相棒とさっきのポケモンがいた
「どう?今のみたいな出来事はまだここでの出来事のホンの一部でしかないんだけど・・・
このまま帰ってここの事は忘れるか、中に入るか、一晩寝て考えるのもアリだけど・・・」
ポケモンは私の目をじっと見て言った。
「あなたはどうする?」
この話は04年7月〜10月まで、プロローグとして掲載されていたものです。