11月19日 NAZOPIKA NOTE ざ・らすと・めっせーじ 編集:ルビー
2006年11月19日。
いよいよ寒くなってきて、各地で初雪も観測されはじめる季節。
コートやマフラーを付け始める人率が急上昇中な今日この頃…。
そんなある日のことでした。
?「(そそそそそそーっ/何かが茂みに隠れたまま店内に入ってくる)」
今日のお客さんは茂み…、……え?;
あきらかに怪しいうごめく茂みである。店員さんたちが何もつっこまないのは仕様。(ぁ
?「(そわそわキョロキョロ) ……誰もいないな…。(ごそごそ」
普通の茂みは動きませんしゃべりません。
中に誰かが隠れているのだろうか?
と、そこへ。
ヘベ「こんにちはーっw」
ピカチュウが元気良く店に入ってきた。
最近カフェに来るようになったヘベである。
?「(ごそごそごそごそ)…誰かの気配が……ま、まずいっ;」
ヘベの挨拶の声を聞き、茂みはぴたりと動かなくなった。
店内に茂み。いくらカフェパが普通じゃないとはいえおかしい。
その光景はまるで漫画のワンシーンだ。
ヘベ「何これ・・・?(店内にある怪しい茂みを見つける)」
?「………。(しーん…)」
ヘベよりちょっと大きいくらいなその茂み。
さっきまでごそごそがさがさいってたくせに、今は全く動かない。
神父服の女(アメ)「最近は寒いですねぇ;こんにちは〜。」
ヘベ「うーん・・・あ、こんにちはw」
続いて店に入ってきたのは神父服の女。通称アメちゃん。
え、通称じゃなくて本名を教えろって? だって知らないんだもん!(爆破
…とりあえずこの話の中ではアメちゃんで通します。
?「………。(しーん…)」
アメ「(茂み見て)……観葉植物でしょうか?(小首傾げ/違)」
色や形の美しさを鑑賞するためにしてはちょっと……。(何
ちなみに観葉植物の多くは熱帯原産だそうですよ。
じゃあカフェがある島は熱帯? いいえ、雪が降るから熱帯ではありません。多分。
ヘベ「何かいるのかな?(茂みの中に勢い良く手を入れてみる)」
?「……Σ!;(ヘベの手が何かに触れた!)」
ぴょこんっ。
茂みから、黄色と黒の何か×2が顔を出した。
それはヘベの耳にそっくりだった。
アメ「……ピカチュウ、でしょうか?;(ぁ」
ヘベ「だったら僕と同じポケモンだねw」
?「(ハッ!)……っ!;(声を聞いてピカ耳を引っ込める)」
茂みの中の誰かは、耳が出ていたことに気づいていなかったらしい。(ぁ
がさっと音がして耳が引っ込められ、そして茂みはまた動かなくなった。
アメはそれを見て首を傾げる。
アメ「そうなりますねぇ…。…しかし、どうして茂みに…?;」
?「………;(何かを諦めたかのようにごそごそ動きだし(何)」
これ以上じっとしてても無駄だと悟ったらしい隠れている誰かさん。
茂みがごそごそがさがさと動き出した。ヘベの好奇心がくすぐられる。
ヘベ「何でだろ・・・もうちょっと調べてみようかw(茂みの中に顔を突っ込む)」
アメ「……大胆ですねぇ;(少し離れた場所で見ながら(ぁ)」
?「Σやぅっ…!;(小さな悲鳴(何/ヘベから逃げるように動く)」
ヘベが茂みの中に顔を突っ込んだ。
同時に小さな悲鳴。そしてヘベから離れる茂み。
ヘベ「・・・何か黄色いのが見えたけど?;」
驚いたヘベは顔を引っ込めた。少し後ろに下がって様子を見る。
アメ「……お手伝いさせましょうか?(MB構えながらヘベ見て)」
今まで傍観していたアメが立ち上がった。
ヘベ「とりあえずお願いします;>アメ」
?「。0(えっ…えっ…?;/慌てる気配(ぁ)………;」
茂みの中の誰かさんは、普通よりも毛がふさふさしたこのピカチュウよりも
今モンスターボールを構えている神父服の女のほうがずっと恐ろしいことを察したらしい。
できるだけアメから離れるように、そそそそそーっと移動をはじめた。
はたから見ると怪しすぎる。
アメ「む、逃がしませんよ!(ぇ」
茂みに向かってモンスターボールを投げるアメ。
ボールから飛び出したのは、♀のトゲチックだ。
アメ「ツァール!追いかけて捕まえてください!(…;」
ツァール「……すみません;(苦笑いしながら茂みを追いかける(ぁ)」
ヘベ「逃がさないよw(茂みが動いている方向へ先回りをする)」
?「……;;(ごそごそアワアワどきどき(…)」
追いかけながら謝られても。(ぁ
ツァールが逃げる茂みを追いかけ、さらにヘベが先回り。
挟み撃ちにされて動くに動けない状態になってしまった。
ツァール「…えぇと。中の方ー。大丈夫ですかー?;」
アメ「……その茂み、取っちゃっても良いですか〜?(…;」
ヘベ「・・・恥ずかしがらずに出てきなよーw」
心配して(?)声をかけるツァール。
真顔で問いかけるアメ。
楽しそうに笑いながら茂みに近づくヘベ。
?「………;」
焦る様子がひしひしと伝わってくる。
さらにヘベが一歩近づくと……。
ガリガリガリガリッ
茂みの中で、今までとは違う音がした。慌てて何かを削るような書くような。
と、茂みからツァールにむかって大きな葉っぱがひらりと投げられた。
ツァール「?;(驚きながらもキャッチ。葉っぱを見て)…あ、何か書いてあります;」
アメ「どれどれ?(覗き込み)」
ヘベ「僕にも見せてよ〜w(同じく覗き込む(ぇ)」
葉っぱにはこう書いてあった。
『カクレテイルコトニ全然意味ハ無インダケド、トッチャダメ!;(何』
ツァール「……;;」
アメ「……取りましょうか。茂み(待;」
ヘベ「……そうだね、このままじゃ何なのか分からないし・・・(また楽しそうに茂みに近づいていく(コラ)」
?「Σ!?;(ぞぞぞーっ;)(茂みはそわそわ動いている」
同情してくれる者はいなかった。(ぁ
ツァール「(止めるべきか否かおろおろと;)」
ヘベ「葉っぱを取られて困る事でもあるのかな?;」
アメとヘベがじりじりと茂みに近づいていく。
ツァールは止めるべきか迷っているようだが……こうなった主人は止められない。(ぁ
そう言いながらも、ヘベが茂みに手を触れようとする。
茂みはぞわぞわと逃げる。その繰り返し。
?「(そわそわオロオロ…;)」
慌てているのか、茂みからまたピカ耳がぴょこんっ。
そして。
?「……!?;」
逃げるようにして移動しているうちに、茂みは壁際まで追いつめられた。
逃げられない!(ぁ
アメ「……と、ともかく。追い詰めました!;」
ふっ、と勝ち誇ったような笑みを浮かべるアメ。
アメ「さあ。自分から出てくるか、剥ぎ取られるかを選びなさい!(びしっ/…」
決めゼリフ。
?「……;(ガリガリガリッ)」
またさっきの音がした。
茂みから再び大きな葉っぱが、今後はアメに投げられる。
そこへ、新たな来客。ワタッコと少々目つきの悪いキレイハナの二人組だ。
フライト「こんにちは〜」
ブルー「よぉ。」
ヘベ「こんにちは〜w また何か書いて…今度は何て書いてあるの?w」
フライトとブルーの目に、不自然な茂みが映る。
しかも動いてるしピカ耳が見えてるし。(…
ブルー「そこのピカ耳、バレバレだぞ。」
フライト「なんで出てこないのかな〜」
ツァール「特に意味はないそうです;(…」>フライト
アメ「こんにちは。……えぇと。」
アメは、葉っぱに書かれた文字を読んだ。
『デキルモノナラヤッテミロー!』
と、書いてあった。 …なんか態度がでかくなっていた。
アメ「…『できるものならやってみろ』だそうです。で、『望むところだ』と言っておきます(笑顔/…;」
アメちゃん笑顔。ひゃあ怖ーい;
ヘベ 「・・・じゃあこの茂み取っちゃおうかw>アメ」
?「……。(ぞわぞわごそごそ)」
アメ「そうしましょう♪(じりじりと茂みへ近づき;(ぁ)>へべ」
?「………。(「来るなら来ーい」的な体勢(どんな)」
茂みはもう逃げる様子は無い。
張りつめた空気が漂う…。
フライト「ふ〜ん・・・。」
ブルー「マジカルリーフ応用すれば1発で無くなりそうだな。(一応構え)」
確かになんで今まで技を使うことに気づかなかったんだろう;
ツァール「……oO(…何故そこまでして剥ぎたがるんでしょう;(ぁ)」
ここがカフェパだからですよ、ツァールさん。(…/説明になって無い
ヘベ「・・・これ取っちゃうよ?w」
茂みに近づき、しっかりと茂みを取る体勢になるヘベ。
しかし、先に動いたのはアメだった。
アメ「取りますね〜(素早く茂みに飛び掛って、剥ぎ取ろうと)」
ついに!アメの手によって、今まで茂みに隠されていたその姿が明らかに…は、ならなかった。
?「……!(はぎ取られ、姿が見える前に“フラッシュ”!/目くらまし)」
アメ「うぁ!;(咄嗟に目を瞑るが、隙だらけだ!)」
ツァール「きゃあ!?;(もろに喰らって;)」
ヘベ「うわっ!;(フラッシュを受け、ビックリして目を閉じる)」
フライト「うわっ;(目を瞑る)」
一斉に怯む常連客たち。
ポケモンのノーマル技“フラッシュ”…真っ暗な場所を照らす秘伝技。
そして、相手の命中率を一段階下げる補助技でもある。
?「(にやりっ)……ー♪(さっさと逃走/姿確認できず)」
ブルー「何かワケありっぽいな。(目を瞑りながらもマジカルリーフ発動)」
アメ「逃がしませんよっ!;;(手近にあったモヤッとボールを、気配で位置を察して?へ投擲(ぁ)」
しかし、どんなに命中率が下がろうとも、マジカルリーフは必中技である。(ぁ
逃走者に向かってマジカルリーフとモヤッとボールが飛んだ。
店の外で「ぎゃっ;」という声が聞こえたのはきっと気のせいに違いない。(何
ブルー「よし、行けフライト。」
フライト「OK〜」
声のした方にふわ〜っと飛んでいくフライト。これでも結構速い。
…が、相手はすでに逃げ去った後らしく、見つからなかった。
フライト「あれ〜;居ない?」
ブルー「逃げ足が速いな。」
そして店内。先ほどまで茂みがあった場所には、
ヘベ「・・・;」
絵の具で『ミガワリv』と書かれたピカチュウドールが残されていた。(…
ヘベ「今のは何だったのさー!;(ピカチュウドールを逃げた方向へ蹴っ飛ばす)」
ツァール「Σ!;人形に罪はないですっ!;;(回収に向かい;)」
アメ「………;」
――べちゃっ。
ヘベ「・・・絵の具が付いちゃった;(足には絵の具がべったりと)」
ピカドールの絵の具はまだ乾いていなかったようだ。(ぁ
もしやこれも相手の陰謀か?
ひらひらひらひら…。
ブルー「ん?何だ?」
フライト「どうしたの〜?」(戻ってくる)
天窓から大きな葉っぱが落ちてきた。本日3枚目。
手元に落ちてきたそれをブルーが拾う。
今まで同様に、やはり葉っぱには文字が書かれていた。
『ヤッタネ!逃ゲキレタボクノ勝チダヨ!w(…)』
アメ「……何て書いてあるんですか?」
ヘベ「僕にも見せてよ〜w;(また覗き込む)」
ブルー「『やったね逃げ切れたボクの勝ちだよ』(棒読み)・・・今度、シメてやろうか?」
真顔棒読み。冗談を交えてはいるが、半分は本気っぽい。
キレイハナって見た目じゃ判断できないね。(何
アメ「?裏にも何か書かれているんですか?」
アメに言われ、ブルーは葉っぱをひっくり返す。
裏面にも文字が書かれていた。
『最初ハネ 意味ナクヤッテタ コトナノニ ナンダカダンダン 意地ハッチャッタv
まいねーむ・いず・NAZOPIKA』
ブルー「『ナゾピカ』? よーし、覚えた。」
フライト「たしかに謎だったね〜。」
ツァール「(絵の具に触れないよう気をつけながら、回収し)」
ヘベ「・・・悔しい;(orzな体勢で(ぇ)」
結局おちょくられるだけおちょくられ、茂みの誰か…もといNAZOPIKAを捕まえ損ねたカフェパ常連たち。
みんな悔しそうな表情を浮かべる中、ツァールはひとりご機嫌である。
ツァール「(ピカ人形持ちながら)これ、もらって良いんでしょうか?(にこにこと;)」
ブルー「いいんじゃねえ?置いていったものだし>ピカ人形」
たしかに元の持ち主は戻ってきません。身代わりだし。(ぁ
ツァール「私、大切にします!(嬉しそうに;)」
……そしてまたもや。
ひゅーっ――
アメ「ん?」
――すとんっ。
天窓から何かが降ってきた。しつこい。
しかし、今度アメがキャッチしたモノは、葉っぱではなかった。
アメ「林檎…?;」
真っ赤なリンゴだった。文字が刻まれていた。
ヘベ「…何か飛んでくるって事は…まだ近くにいるのかな?;」
アメ「…どうでしょう。今まで見えていたのは人形で、逃げたのはピカチュウじゃないという可能性もありますし>へべ」
フライト「あ〜、ありえるね〜。」
ヘベ「そうだね・・・僕が見た黄色いのも人形だったのかも;>アメ」
言いつつ、アメはリンゴの文字を読みとる。
ツッコミどころ満載な単語が並んでいた。
『NAZOPIKA NOTE ざ・らすと・めっせーじ』(待
一瞬の沈黙。
ヘベ「言いたい事がそんなにあるなら直接言えばいいのに; …今度は何て書いてあるの?」
アメ「『NAZOPIKA NOTE ざ・らすと・めっせーじ』とありますが……デスノ?;(…)」
首を傾げながら、アメは他にメッセージがないかどうかリンゴを見回す。
これ以上は無いようだが…。
ぱこんっ!
アメ「うぁ!?;」
リンゴが開いた。(ぇ
まるでびっくり箱。そして、開いたおもちゃリンゴの中から一枚のカードが飛び出した。
アメが反射的に掴んだそのカードに、自称NAZOPIKAからのラストメッセージが書かれていた。
今までで一番丁寧な字で。
『カフェパ10万ヒットおめでとう!』
さんざん人をおちょくって逃げていった彼(彼女?)が最終的に伝えたかったこと。
それは、カフェパ10万ヒットをお祝いする気持ちだったのである。
アメ「カフェパ10万ヒットおめでとう!だそうです。……では、私からも。10万ヒットおめでとう!!(ぁ」
フライト「10万ヒット?」
ブルー「簡単に言って、のべ来店者数が10万人ってことだ。」
フライト「へ〜。おめでと〜!!」
ヘベ「そんなに来てたんだ・・・僕からもおめでとうw」
こうして、NAZOPIKA騒動は幕を閉じた。
果たしてあの茂みの中に誰が隠れていたのか?
NAZOPIKAとは結局なんだったのか?
……全ては謎である。
とにかく。
カフェ“パーティ”の来客数10万人突破!おめでとうございます!
これからも末永くカフェが栄えていきますように…。
ついでに『記念すべき10万人目のお客様』が誰だったのかも謎のままである。(ぁ