4月3日 ヤンバトル第一試合 メリーvsエリアル  編集:ヒトカゲ@


〜第一試合〜
メリー(ハッちゃん)vsエリアル(フィリス)
第一試合は抽選の結果火山で行うこととなった。

エリアル「(てとてとっと案内されながらやってきた) 」
メリー「あいよー。あっついねー、ココは;(ぱたぱたと手で扇ぎながらMBを持つ)」
ヨン・スー「えーっと、バトルはここで行なうわよ!」
こちらの案内役は火山だと言うのにマフラーにコートという暑苦しい格好をした方だった。

エリアル「……良さそうな場所だねぇ。」
ヨン・スー「じゃあ、ラインを書くからそこから始めてね!」
火口から十数メートル離れたところで、25メートルの間を置いて二本の線。
ライン越しに正対すると、ちょうど右手もしくは左手に火口が来る構図。
二人の間を遮るの岩場のみ、ここから火山の上部全体を使ってバトルを繰り広げられる。
主催者の発表によれば、フィールドは上記の内容だそうですよ。(…

エリアル「判ったよー。(ラインの片方にてこてこ行きましょう。そしてMBをごそごそと取り出す)」
メリー「(こちらもエリアルと真逆の位置に移動しよう)」
ヨン・スー「さあ、準備はできたわね? (指さし確認、準備おっけー。 旗をすっと下げる。)」
エリアル「……できたよー。(ひらひら、とボールを掲げる)」
メリー「OK。んじゃ、アタシも。――行けっ、バーニス!!(MBから眩い閃光。飛び出したのは、ファイヤー!)」
エリアル「フィリスバイド……(MBをぽん、と放りましょう。白い光を放って出てくるミツハニー) 
フィリス「ハニー!(ガンバルノー、のー!)……の?」
ヨン・スー「 (メリーさんが出したポケモンと、エリアルさんのポケモンをそれぞれ確認し、一呼吸置く。 おもむろに声を張り上げ。) 指先確認、準備おっけぇ! 目指すは勝利、レッツ、ファイト!」
ここに第一試合が始まった!
オレンジ「……火山は今始まる所ですね……。」
ヤン・スー「顔合わせでやんす……おお、ファイヤー……あれ、ファイヤー…?(おかしいなあ、と資料を捲り)おかしいでやんすね。別の種類のポケモンでやんすが。間違えたんですかね?」
オレンジ「……おや、これは圧倒的なタイプ相性の差が生まれますね……。」
解説陣が慌ただしい、というのはメリーの出したポケモンが登録されていたものとは別の種族だったからだ。
しかし、まあ検証は後ほどというのが定例だろう、此処では特に気にせずに続行としたようだ。

エリアル「……フィリス。怖がらないで、頑張って進んで。」 
フィリス「ハニ……が、頑張るハニ、やるハニ!(高ぶるテンション!小さい翅を一生懸命羽ばたかせよう!山間からフィリスへと吹く『追い風』!スピードアップ!)
メリー「まずは様子見、GO!」 
バーニス「(ひゅん、ひゅん、とファイヤーの姿がブレると共にその姿が周囲に無数に出現する。影分身だ!)」
カムイ「(モニターを見ながら腕組み。火山を見遣ると、おぉ…と、声を漏らしながら。)」
ヤン・スー「おっと、火山も始まったでやんす。最初は様子見でやんすかね。スピードと錯乱、どちらが有利と見るでやんすか? 」
オレンジ「……ああ、そうですねぇ……まず見た目での圧倒的な相性差をどのように埋めるか注目ですね……ひとまずは錯乱有利と見ます……。」

フィリス「……のー?(無数に見えるファイアーにきょろきょろ)」
エリアル「……こっちは飛びまわればいいわ。気にしない。」
フィリス「ハニ!(追い風の恩恵で素早さはかなり高い物になっている。そのまま飛び回り、影分身するファイアーも気にせず【あまいかおり】を拡散する) 」
ヨン・スー「これから、実況はわたくしヨン・スーがお送りしますわ、宜しくねん。 (ぴこんっ。) さあ、まずは互いに相手の出方を窺う構図ね、フィリスちゃんがスピード勝負をつけるか、バーニスちゃんが変幻自在に惑わせるか、見ものだわ!」
オレンジ「……火山はなるほど、これは探りあいと言った感じでしょうか……。」
ヤン・スー「火山と森、双方のトレーナーはどう見るでやんす?」
カムイ「――あのまんま速さで掻き乱せればミツハニー…かもな。」
オレンジ「……そうですねえ、火山は知略に長けてるメリーさんが知略駆使して進めてる感じですし、それを破れるかが注目ですね……。」

メリー「よし。突っ込め!」
バーニス「(ばさりと翼を羽ばたかせ、フィリスへ突っ込む。拡散させる必要があるのなら、幾ら早かろうが攻撃を回避するほどの速度を出せないだろう。甘い香りは受け、代わりに一撃を加えようとバーニスが迫る。…辻斬り!)」
メリー「(手をつい、つい、とバーニスの進行している箇所からややズレた位置に動かす)」
あれ、ファイヤーが辻斬り? はてさて?

エリアル「(のんびりと伏せる儘、様子を見る)……虫食い。」
フィリス「な、の!(躱す事は難しそうだけれど。小さな体躯のミツハニーにはアドバンテージもある。瞬発的に低空へと逃げて辻斬りを避けると、そのまま上昇して、バーニスへと3匹のハニ達は『虫食い』を仕掛ける。木の実も持ってたら食べたい) 」
ヨン・スー「ああっ、幻惑からの重たい一撃が、決まらなかったわ! 小柄な分の素早さをそのまま活かすだなんて、素敵だわ!」
しかし明らかにバーニスに命中したはずの「虫食い」は、まるで最初から何も無いかのように空を切る。
直後、真下の地面からタンと叩くような音と共に何かがフィリスの背後から辻斬りを仕掛けようとする!

エリアル「……あれれぇ?(いない……。そして一瞬の間があり、背後からの存在を目にした)上昇して……。
フィリス「(がぶがぶー…ん?)いないのー?(どこな、にょおお!!反応に遅れて辻斬りがヒットしてしまう。ひらりひらりと飛ばされた方向にゆらゆら飛んで行く)」

じゃりっ、と真下に何かが着地した音。
バーニスは急上昇した後に急降下し…最初に出現したのと同じ高度に再び戻る。

メリー「影分身。もっかい行こうか。甘い香り使いたければどーぞ。追い風、次は無事に出せるといいね?」
ヨン・スー「あっらぁ? これは一体…私も幻惑されたみたいね、どこから来るのか分からない攻撃、残り35分…4分?、果たしてフィリスちゃんはこの現状を見抜くことができるかしら! それともバーニスちゃんがこのまま勝利を収めるのか!」
エリアル「身代わりかな?……どうもそんな余裕はなさそうです(む、と目を細める)フィリス、気を付けて。力任せに向かっちゃダメだよ。(自分だって1人の研究者だ。頭脳戦だって……) 
フィリス「は、に!(キキッ、と空中停止。痛かった、今の)……ハニン(スピードを生かせる最後のチャンス。少し離れてしまった場所から旋回飛行。バーニスを見続け、一定の距離を保ったまま、追い風でスピードを速めた【エアカッター】を振りまく)」
メリー「ん、やっぱり来たか。…でも、遅すぎるんだよ!」
エアカッターを受けて、バーニスの姿が消え、現れたのはゾロアークの姿!
ここまで読んで察しをつけて居た方もいるだろう、ゾロアークのイリュージョンだったと言うわけだ。

ヤン・スー「……火山はゾロアークだったでやんすね! 全然違う姿に見えたでやんすが! 」
カムイ「…そりゃあ、気付くのは簡単じゃねーよな。」
オレンジ「……ええ、ゾロアークでしたね……見た目は相性悪かったんですが、実は相性だけで言えばエリアルさんの方が有利でした……が、状況は芳しくないでしょうね……。」
カムイ「そーゆーこと、慎重になっちまったな…。」

ハッちゃん「意外ともったな!(地面に両手をつくと姿が消える。代わりに周囲に出現するのは無数のゾロアークの姿。イリュージョンを応用し、実際の位置と違う位置に見える!)」
ヨン・スー「あっ、ファイヤーだと思ったら、なんとゾロアーク! ゾロアークのイリュージョンをこの目で見られるなんて嬉しいわー!」
フィリス「はれ?(いない。いや現れたぞ! 6つの眼がゾロアークを視認)」 
エリアル「……距離を離して、追い風。」 
フィリス「こまんどー!(逃げるー、なのー! 空を飛びながら、『追い風』を再度使用する) 」
メリー「逃げなくて良いや。影分身で守りを固めるよ。甘い香りを使っても、アドバンテージはこっちが取ってる。不利にはなんないね!(上空を逃げるフィリスに追いつくのは困難と察したか、影分身を指示!)
ハッちゃん「(ひゅん、ひゅん、と更に増えるゾロアークの幻影!)」」
メリー「(手をグーにして掲げて)よっし、そろそろ良いかな。GO!」
追い風を使っている間、ゾロアークの幻影達が、四方八方に駆け出す。 追い風によって立つ土煙と、火山の中という音の反響する空間により、位置の特定は極めて困難!
ヤン・スー「火山は影分身ばかりでやんすね。…守りはかなり固めてあるようでやんすが……。」
オレンジ「……火山で逆転があるとしたら鍵は、ゾロアークを本当の意味で見つけられるかでしょうかねぇ……。」
ヤン・スー「あの影の中から本物見つけるのは困難そうでやんすねえ…。」

ヨン・スー「ここまで一方的な戦いの様相を呈しているわね、どかんと一発、決められるかしら!」
フィリス「(あ、追いかけてこないや。元々空は飛べないけれど、も)」 
エリアル「(んぐ、と苦い顔)……まずいなぁ…;(なりふり構ってられないって。攪乱してくる相手もずっと待っていると不味い)……エアカッター、連射!」 
フィリス「ハニー!(風が吹くのは正面なのだから風の軌道も多少操れる。地上へと少し降下しながらくるくると辺りを見渡すよう回転する。【エアカッター】を辺り構わず万娩なくマシンガンのように撃ち込む!)
メリー「影分身、っと。動いちゃダメだよー? 狙ってねー?」
エアカッターは周囲のゾロアークの幻影へ命中するが、すり抜ける。
回転しながらであれば、動かずに回避するのは困難どころか不可能なはずだが…?

ヨン・スー「げっほ、ごほ、死ぬかと思ったわ…さあ、幻影が増えるわ増える、ゾロアークのカーニバルね! バトルもフィナーレまであと少し、フィリスちゃんはこの状況を打開できるかしら!」

……と、その時ヨン・スーの体に見えない何かが衝突した!

メリー「げっ;(ヨンが隠れた岩陰を見て呻く。」
ヨン・スー「…あ、あら?」
……何かよくないことでもあったのだろうか(…

エリアル「……んー…解説の人のいるほうに向かって、道具!」
フィリス「ど、どーぐ……(ああ、と隠し持っていた黄色い液体の入った小瓶を口に含む)ハニー!(そのまま特攻して突っ込む。ぶしゃあ!っと【あまいみつ】がヨン・スーと誰かに降りかかる!) 」
……ヨン・スーさん可哀そう。(…

メリー「中断、回避! 辻斬り行け!!」 
ハッちゃん「ちッ!(一斉に走り出す幻影。蜜は回避できたが、今なら位置もある程度は解るはず! 異なるタイミングで幻影達が一斉に飛び上がり、フィリスへ辻斬りを仕掛けた!)」
メリー「解ってるね、ハッちゃん!」 
ハッ「解ってら!!」

ヨン・スー「ひぁああん!;  ご、ごれはごめんなざいねっ!; ラストスパート、いよいよ決着がつくかしら!;」
蜜まみれになりながらも、審判を続ける。 流石である。(…

エリアル「足掻いて足掻け……虫食い!」 
フィリス「ハニハニ!(とびかかるハッちゃんズを見上げ、見定めよう。本体へと突っ込んで【虫食い】!)

メリー「今だ、行けッ!!」
ここでの一撃は「ふいうち」であった。

エリアル「……あっ、やば。」
フィリス「……ハッ(メリリ、とスピードが追い付く前に攻撃を喰らう。頭上からの【不意打ち】を受けて右と左ののミツハニーは叩き落とされて硝煙をまき散らし地面に落ちた)」

メリー「…よっし、時間だね、審判!」
フィリス「はにゅう……(痛いのー。お星さまが見えるのー。眼を回してくらくら)」


制限時間いっぱい、かと思いきやここでフィリスが戦闘不能の判定。
ヨン・スー「ああ、決着がついたわ! (あまいみつまみれのまま、岩の上に跳躍!) フィリス、戦闘不能! この勝負、バーニス…いえ、ハッちゃんの勝利!」
オレンジ「……火山も終わったようですね……やはり終始相手を惑わしていたリードは大きかったようですね……。」
ヤン・スー「おっと、火山も決着がついたでやんすね! こちらは逃げ切ったようでやんす。」
ヒイラギ「んで…おお、終わったか。…分身ゾロアークかぁ、すり替えといい、何か対策しないとなぁー。」
ヤン・スー「火山の試合はどう見ます?(>オレンジ」
オレンジ「……そうですねぇ、甘い蜜かけられたヨン・スーさんが心配ですね……こう、黄金の爪手に入れた後の恐怖みたいにならないと良いですけど……。(… 」
イーリング「2歩に一回戦闘とかまじぱねー。( 」
ヒイラギ「スプレー撒きなさいスプレー。」
ヤン・スー「半歩進むとエンカウントは嫌でやんすねえ…( 」
店内では知る人ぞ知るネタ発言が出ていたが、何はともあれここに第一試合が幕を閉じた。

メリー「よっしゃー! ごくろうさま、ハッちゃん! …やー。やっぱり初戦はイリュージョン使わないとね!(にこやかに)」 
ハッちゃん「(宣言を聞けば、バッとフィリスから飛び退いて)…おい、大丈夫か?」
エリアル「んー……負けたかー。ポケモンバトルはもとより戦術でも負けちゃったかー。」
  フィリス「……(ハッ)だ、だいじょうぶなのー。ハニ達は強いのー(なのー、討たれ強いのー。そしてふわふわ飛び始めて、元気さをアピール)」


(ハッちゃんの種族:ゾロアーク フィリスの種族:ミツハニー ハッちゃん初戦につき、この試合に限り双方の種族を最初に表記しませんでした。)