4月3日 ヤンバトル第二試合 アテナvsKE  編集:ヒトカゲ@


〜第二試合〜
KE(ジャイブ・ミミロップ♂)vsアテナ(ファルト・メタグロス)

さて、第一試合、抽選の結果森で行われることとなった。

KE「(てこてこ広場から歩いてくるよ。)」
アテナ「・・・はー・・緊張するね、ファルト。うまく指示が出せるかな・・・。(てってけてってけ、後をくっついてくる。)」

そこにバトルフィールドで待機していた審判のユン・スーが声をかける。
ユン・スー「KE様と、アテナ様ですね? 本日はご参加ありがとうございます。フィールドはこちらとなっております。」
KE「あら、審判の方ですかー。 よろしくおねがいします。」
アテナ「よ、よろしくおねがいします!;(ぺこぺこと頭を下げながら、フィールドを見回してほわぁあ・・。)」
ユン・スー「はい、不肖の身ながら、審判を務めさせていただきます。素敵なバトル、期待しております。(もう一度、一礼。)……さて、お二方とも、準備は宜しいですか?」

KE「 はーい、じゃあ行きますよージャイブ、GO!」(とMBを放るよ。) 
ジャイブ(ミミロップ♂)「わー出番だー頑張るぞー。」
アテナ「じゃあ、お願いね!ファルト!(ぽんっと空へ投げられるMB。出てくる音と同時に地面に重い音を立てて着地したメタグロス。)」 
ファルト(メタグロス)「・・うむ・・。(きらりと輝く鋼の体。)」
ジャイブ「わーわー相手が鋼だー不利だー殴りたくないー。(…」
    KE「どうにかしましょ。」 

ユン・スー「それでは、制限時間は基本的に1時間。決着がつかなかった場合は、私がジャッジさせて頂きます。先攻はKE様。(ぱっ、と手を振り上げて、)第二試合、アテナVSKE――開始!」」

KE「ジャイブ、試合前に渡したアレをプレゼントしてあげちゃってください。」
開始の合図を受けると同時に、先攻のジャイブへと素早く指示を飛ばすKE。

ジャイブ「わーわープレゼントだプレゼントだー褒めて褒めてー。(とか謎のテンションで地を蹴りメタグロスへと近づくとすれ違いざまにプレゼントとは名ばかりの「かえんだま」を「すりかえ」でファルトへと押しつけようとするよ!)」
まったく謎のテンションである。(…

アテナ「ファルト!来るよ!」
ファルト「(む、っという声と共に突然の『すりかえ』!持ち物なんて何もないから渡せるものはなかった!火傷状態に入り、難しい顔。アテナの指示を聞き、足をたたんで浮かび上がればジャイブさんに向かって突進していく。『しねんのずつき』!)
ヒイラギ「あ、もう始まった…すり替ええげつないなー。」
KE「んーついでに素早さも頂いちゃいましょう! 覚悟を決めて……蹴っ飛ばせっ!」 
ジャイブ「えーえーなにそれひどい。 わー;(と、蹴りを入れた直後に吹っ飛んでいく。)」
メタグロスを蹴っ飛ばせとは、随分とミミロップ使いが荒いトレーナーである(…

ユン・スー「さて、実況も務めさせていただきます。ユン・スーです。これから暫くの間、お付き合い宜しくお願いします。(と、カメラに向かって一礼。直ぐにバトルの方へ目を移す。)ジャイブの『すりかえ』で火炎玉がファルトの方へ。これは今後のバトルに作用していきそうですねえ、目が離せません。お返しと言わんばかりに、ファルトは突っ込んでいきましたが――?」
オレンジ「……まずタイプ相性が若干ミミロップ側悪いですね、初手のすり替えで火炎玉を渡して火傷にした事でそれをカバーしにいった感じでしょうか……。」
ファルト「(『ローキック』が視界に捉えられた。畳んでいた足の一本を出し、鋼特有のガインという硬い音が響いたと同時に威力を逃がすようにぐるんぐるんっと空中で回転してから地面に着地した。すばやさは下がるが痛くはない。)」 
アテナ「追撃!アームハンマー!(火傷のファルトでは長く戦わせれば不利になると考えての追撃。)」 
ファルト「(指示に従い、ジャイブさんの方向へ再び足を畳んで浮かび上がり突っ込んでいき、その体に拳を叩きつけようと。『アームハンマー』!)」
ユン・スー「おっと、ジャイブ、ローキックで見事な迎撃。素早さを下げる効果もありますので、これも今後に影響してきそうな。しかしファルトはその攻撃を物ともしていませんねえ、上手い防御でした。続いたのはアームハンマー、火傷で攻撃が下がっていますが当たれば当然痛いでしょう! ジャイブはどう出るか!?(実況なう。)」
KE「短期決戦なんて、あせらないでくださいよっじっくり楽しみましょう?」 
ジャイブ「わーわー;こっちくんっなぁー;」
(体勢を立て直すと思いっきり地を蹴り「とびはねる」でアームハンマーをかわす。)
オレンジ「……これは、短期戦をしたい側と長期戦にしたい側との根性比べと言った感じでしょうかねぇ……あんまり身内の試合の実況するのもどうかと思いますが……。()」
ヤン・スー「森は逃げ切るか、それとも追い抜くかの最初からクライマックスでやんすね!!」

アテナ「・・・そう言われてもなぁ・・・?状態異常は時間が経てばそっちが有利なわけだから・・?(ふふん・・っと小さく笑ってみる。)」
ファルト「(どがす!という鈍い音を立てて地面に打ち付けられた拳は攻撃力が落ちているとはいえ、へこませるぐらいのことは出来る。)・・・上か・・・。(ちらり・・とアテナを見て。)」 
アテナ「ミミロップは、もしかしてと思って、覚えてきたんだけど・・・。やっちゃえ、『からげんき』!」 
ファルト「(着地地点を狙ってどりゃー!っとばかりに全身で体当たりのような攻撃をしようと。火傷で威力は上がる『からげんき』)」
ユン・スー「技を利用した、効果的な躱し方ですね。ですが、ファルトは着地を狙って『からげんき』! 状態異常を逆に利用しましたねえ、これは上手い! ……しかし、残り時間も30分。あまり悠長にやってはいられませんね。」

事前告知があったからこそのミミロップ対策である。 しかしまあ、ジャイブ側もメタグロス対策に火炎玉を持ってきたのだからお互い様である。

KE「ジャイブ、見ましたねーそっくりとはいかないまでも……返してやれ!」
ジャイブ「わー;待ち構えてるよー; てかミミロップ使いが荒いよー;?」
出した指示は「まねっこ」だった! 有効打をどうにか作ろうと考えた結果の指示であろう。
跳ぶ瞬間に見たそれを真似る、つまり「アームハンマー」である。
己の長い耳を遠心力と落下速度で振り回してからげんきにぶつかろうという魂胆のようだ!
オレンジ「……森は、なんだかんだで短期決戦に持ちこめてるので後は意地の見せ合いでしょうか……。」
ヤン・スー「ヤン・スー 森のトレーナーはどうでやんす? お二人とも、火山の二人に劣らずかなりの手練れのようでやんすが。」
オレンジ「……そうですねぇ、からげんきを入れてたアテナさんの判断は見事だと思います……KEの方はどうでしょう、元々長期戦をするつもりだったのか、短期戦で決めるつもりだったか……そこが鍵でしょうね……。」

ファルト「(どちらが勝つか!と思ったが、勢いが付いている『アームハンマー』をまともに自分も受けてしまい、地面に叩きつけられる。重い衝撃が少しだけ地面を揺らし、よろよろと立ち上がる。)」
アテナ「ファルト!『てっぺき』!」 
ファルト「(指示通り体を硬くする鉄壁で、きゅぴんっと体が光る。硬さは増したが火傷は体を蝕んでいく。)」 
アテナ「・・・ケリつけないとね・・。」
KE「ジャイブーまだ行けますかー? あ、貰えるものは貰っておきましょ。」 
ジャイブ「うー;大丈夫、かなー;?」(耳を前にやって防御姿勢。)
此処に来て「てっぺき」で防御をあげてこのハイペースなバトルを優位に立ちに来たファルト。
しかし、ジャイブの方もちゃっかり「まねっこ」で「てっぺき」を真似て防御を上げていく。

ヤン・スー「おっと、森の方は激しいぶつかり合いでやんすね! アームハンマーは効果抜群でやんすが……火傷状態だからあんまり効いてないかもしれないでやんす。」
カムイ「…手数のミミロップと、硬さと一撃のメタグロスって感じだよな……ただでさえダメージ通りにくいってのに。」

アテナ「ファルト、まだ大丈夫か!」 
ファルト「・・ああ・・行けると言わせてくれ・・・。」 
アテナ「おっけー・・・それじゃ・・!いって!」 
ファルト「(頷くと足を畳む体勢になり、浮かび上がる。高くは飛べないがその場でぐるぐると回転し始めたと思ったらそのままジャイブさんへ突っ込んでいく!火傷で威力が落ちているなら。)」 
アテナ「体格でいくしかないじゃない、アームハンマー!」 
ファルト「(そのままジャイブさんに拳を叩き込もうと。)」

ヤン・スー「なるほど、森側は素早さも見どころでやんすね。やけどがどう響くのかも。」

ユン・スー「『ものまね』、便利ですねえ。これは火傷で攻撃が上がってることも併せて、なかなかダメージが与え辛そうですが――ファルト、その不利を埋めようとしてか、体格差を利用して、鋼の巨体を突っ込ませました! 残り、約10分です!」
念のため。 「ものまね」ではなく「まねっこ」である。 まあ、ここでは似たようなものであろう。(…

KE「。0(……やっぱりメタグロス相手だと攻撃が通りにくい、跳ぶのは危険……ですけど……。)もう一回、跳べ!後はどうにかする!
ジャイブ「久々にそれ聞いたよーあいさーっ!」
跳ぶしかない、みみろっぷだもの。(…


ファルト「(こちらは素早さが下がりに下がっている。アテナの指示にも体が追いつかず。振りぬいた虚しく掠めることも出来なかった。回転していたせいで勢いは止まらず、そのまま地面にこすりつけるようにして何とか止まった。)」 
アテナ「上だよ!」 
ファルト「(上を見遣るも火傷が響く。素早さも低いため体が反応しきれていない。ただ追撃の準備か体をぐぐっと構えるのみ。)」
ヤン・スー「おっと、森は攻めに転じやしたね!」

KE「 ……………ローキック。(ぽつり、上空に向けて呟く一言。) 
ジャイブ「らいだぁーきーっくっ!」
例のアレである。 落下加速度で威力が増した明らか「ロー」じゃない「ローキック」でファルトに勢いのまま着地しようとするよ!

ユン・スー「(手元の時計を確認しつつ、戦況を見遣る。)この攻撃が通り次第、タイムアップという形になりそうですが。果たして決着はつくのでしょうか――!?」
激しいバトルも制限時間と言う枠組みの中。 思えばこんなハイペースなバトルも時間制限があってこそと言えるかもしれない。
オレンジ「……なんだかんだで攻めてますよね……ミミロップ側は足りない火力を落下速度でカバーしてますがなかなかこれもリスキーですが、どうなるでしょうね……。」
ヤン・スー「森は間もなく試合終了! はたして勝つのはどちらか!」


アテナ「ファルト!!」 
ファルト「(ガギン!っと再び鈍い音が森全体へ鳴り響いた。ローキックは一度目と同じように腕で防ぎ、直撃は免れたが・・・。)」 
アテナ「・・・決着がつきました・・・。」 
ファルト「(目から闘志は消えることはない。しかし、意志とは関係なく火傷に蝕まれた巨体がゆっくりとした動作で地面へと倒れこんだ。)」 
アテナ「・・・俺達の負けです。」
KE「 …………ふぁっ;(緊張の糸が切れたように息をもらす。) 

ジャイブ「うわっ; と、と…。(腕で防がれて、流石にメタグロスに二度も、しかも2回目は加速までつけての蹴りを入れたのもあるだろうか、脚がふらつく。 少しバランスを崩したもののどうにかちゃんと着地。)」

ユン・スー「(ファルトの様子を見遣り、ジャイブがふらつきながらも立っていることを確認すれば。大きく、手を振り下ろして、)ファルト、戦闘不能! よって第二試合アテナVSKE、勝者は――KE!(高らかに、宣言した。)」


ここに熱戦となった第二試合が終了した。
オレンジ「……おや、森の方は終わったみたいですね……なんだかんだで最初の火傷が効いていたようですね……。」
ヒイラギ「……森はジャイブの勝ちかぁ。」
ヤン・スー「戦闘不能! 初っ端から凄い勝負だったでやんすねえ! 勝因は何でやんす?」
オレンジ「……そうですねぇ……やっぱり最初の火傷じゃないでしょうか……あれで足りない火力を補いつつ、相手の火力も奪ってたのが大きいと思います……。」
ヤン・スー「いやー、凄い勝負でやんしたね! まずは先に終わった森のバトル。解説のヒトカゲさんはどう思うでやんす?(>オレンジ」
オレンジ「……そうですねぇ……ジャイブ君側は下腿三頭筋とか大腿骨が結構悲鳴上げてそうでしたけど本人あの様子じゃ大丈夫だったみたいですね……ファルトさんの方は、基本的に蹴られたダメージよりは火傷のダメージの方が大きかったと見えましたね……。」
……何処だよ、その筋肉(…

アテナ「・・・・。(てくてく・・っと倒れたファルトへ歩み寄っていって、ぼろぼろの体を撫でながら『げんきのかたまり』を取り出した。)・・お疲れ様・・。すごかったよ、ファルト・・・。」 
ファルト「・・・すまない・・・すまない・・・。(うぐ・・く・・と泣くのを我慢しているように体が震えている。)」 
アテナ「・・・。(ぽむぽむっとファルトを撫でて。)ありがとうございました。」

KE > ありがとうございました。(一礼してからジャイブの元へ。) 
ジャイブ「わーい勝ったよー褒めて褒めてー。」  ……うん、少し無茶させたごめん。(ジャイブ撫でこ撫でこ。)



こうしてヤンバトルの第二試合は幕を閉じた。