2015年8月30日 夏祭りバトル!きょうだい対決!  編集:消夢

夏祭りの某日。4人の男女の姿がそこにあった。
1組はヘルとオルムの姉妹。人の姿をしながら、その実人ではない怪物の姉妹である。
もう1組は零とエヴァンス。時を重ねて鼓動を確かめ合った双子の兄弟である。

ヘル「それでは、よろしくお願いします(MBをコロリと転がせば、現れたのはムウマージ!)」
オル「ん(MBから瘴気の眠りを繰り出した!)」

零「えーっと、できれば90分…で終わりたいところ。よし、行くよアクト、ショータイムだ!(MBを構え、飛び出したのはジュプトル。それとほぼ同時のタイミングで)」
エヴァンス「クロード、仕事の時間だ(投げたMB、現れたのはキングダムカットのトリミアン)」

姉妹はオルムがゴルバットの瘴気の眠りを。ヘルがムウマージを繰り出す。
兄弟は零がジュプトルのアクトを。エヴァンスがトリミアンのクロードをそれぞれ出した。

オル「れでぃーすあーんどじぇんとるめん…?」
瘴気「フハハハハ!! お楽しみはこれからだ!!!」
ヘル「トリミアンですか。島だと珍しいですね」
ムウマージ「(うけけけけ、と笑ってる)」
零「ああ、なんか久々に見たな…瘴気の眠り…(懐かしそうな遠い目(…)」
瘴気「何だその目はァ!!!(があっと翼を広げつつ)」
アクト「いーやべつに!なにも!(気にしないで!と言わんばかりに瘴気に向け両手を広げる、というか肩を竦める仕種。)
オル「熱くならないで」

顔を揃えた4人と4匹は、互いに見知った顔見知りという事もあってかリラックスしている。
だが、オルムが手を上げた事で試合開始を悟り、4匹は身構えた。

オル「牽制でエアスラッシュ!」
瘴気「目にもの見せてくれる!!(翼を一振り、飛翔すると同時にジュプトルへ目掛けてエアスラッシュを放つ!)」

ヘル「ムウマージ。電磁波でジュプトルの素早さを落としましょうか」
ムウマージ「(エアスラッシュを回避したタイミングを狙って、アクトへ「電磁波」を放った!)」

先手を取ったのは怪物姉妹の二匹。
相性で言うなら草タイプのアクトに強い毒・飛行の瘴気の眠りがいる分、やや有利だが、それで終わらないのがポケモンバトル。
怪物姉妹が動いたのを見て、ロイヤルな兄弟も迎撃のため指示を飛ばす。

零「アクト、見切れ!」
アクト「ちょっと、俺への集中攻撃じゃん。やめてよ、いくら俺がカッコイイからって!(目を細め、瘴気とムウマージの攻撃を”読む”。技の軌道を一瞬で見極め、その姿は一瞬で消えてトリミアンの背後へと。ヒュウ、と口笛を鳴らして)」

エヴァンス「クロード、いいか、気を抜くなよ。コットンガード」
クロード「お任せください(主に忠実な忠犬トリミアン。大きく息を吸い込めば、背後のジュプトルがすっぽり隠れるほどに体毛がもくもくと膨れていく)」

攻撃を見切ってうまく攻撃をかわしながら、防御を固める2匹。
お互いに血縁という事もあって、見事なコンビネーションである。
対する姉妹は…?

ヘル「じゃ、燃やしましょうか。その毛」
ムウマージ「(くしししし、と笑うとトリミアンの体毛目掛けて「鬼火」を放った!)」

オル「逃がすな」
瘴気「真に恰好良いのは吾輩だ! 目にもの見せてくれようぞ!!(上空できりりと翼を引き絞り、真下のトリミアン目掛けて一陣の巨大な風の刃を放った!)」

アクト「ねえ!ねえ零、俺とあのゴルバットどっちがかっこいい!?(声を張り上げつつ()」
零「そんな事今はどうでもいいから!畳み掛けろ!」
アクト「あいよ!(トリミアンに向かい放たれた風の刃を相殺するよう、トリミアンの背後から飛び出して体を捻る。腕の葉が一瞬で光り、「燕返し」の風と共にその刃を引き裂いて相殺すれば、)後ろだ、ぜッ!(次の瞬間、空を蹴ったかのような急加速。空高くまで跳び上がり、瘴気の背後から体当たりを仕掛けた。先制技「電光石火」で)」

エアヴァンス「下がれ、バークアウト。」
クロード「うぬ、折角丁寧に手入れされた毛だというのに、(ジュプトルがいなくなった事で空いた背後に飛び下がる事で、鬼火を回避しようと試みる(85↑)それが成功してもしなくても、下がった先で大きく”吠えた”。相手全体、広場全体に響き渡る遠吠え)」 (1D100 → 49 = 49)
クロード「(素早さは勝らなかったようだ。体毛から肌に感じる熱にぶるぶると体を震わせて)」

瘴気「…むっ!」
ムウマージ「きゃはーっ!?」(バークアウトの直撃を受けるも、2匹はすぐさま体勢を立て直す)

相手全体に攻撃する技、バークアウトが二匹に直撃する。だが、元々威力が低い攻撃だからか、そこまでの痛手にはならなかったようだ。
攻撃を受けながらも姉妹の側はすぐさま反撃に移る。

オル「その距離なら回避はできない」
瘴気「我に空中戦を挑もうとは、愚かな!! 地に伏せよ地を這う者共!!(接近したアクトの電光石火を受けつつ、その眼前に眩い光が! アクトへの怪しい光!)」

アクト「っへへ、どうだ驚いた、か、あ!?(かっこよく着地しようとしたところで怪しい光が目に入り、くらりとバランスを崩せばそのまま落下していく。着地点にはクロードが滑り込んだ事で、その体毛がクッションとなりなんとか衝撃は免れた様子だが)っはは、下手なアトラクションよりスリルがあったぜ……もう終わりかぁ?じーさん!(じーさんはどこにもいない。混乱している…/ターン数)」 (1D4 → 2 = 2)

怪しい光は見たものを混乱状態にさせる攻撃。混乱状態になると自分自身を攻撃してしまう事もあるのだが、それにしてもアクトはひどい混乱っぷりであった。

ヘル「それじゃ、本格的に行きましょうか。…ムウマージ、呪い」
ムウマージ「(鬼火に震えるトリミアンを見ながら、釘のようなものがズブズブと体内へと潜り込んで行く。トリミアンへ「呪い」をかけようとしている!)」
エヴァンス「クソ、じわじわと……クロード、もう一度吠えろ。バークアウト」
クロード「(ちなみにバークアウトは相手全体に及ぶ悪タイプの攻撃技で、追加で特殊攻撃を下げるやつ。背中でもっこりとアクトを受け止めると、もう一度大きく、息を吸い込んで吠えた。ムウマージと瘴気の双方に向けて。呪いと火傷双方のダメージにじりっと一歩後ろに下がりつつ、上空の瘴気を睨み上げて地面に爪を立てる)」

呪いを受けながらも、追撃のバークアウト。
呪いも鬼火も体力を直接削り取る技。長期戦になればなるほど不利になるため、急がなければならないのだ。

瘴気「ぬ、もう一度来たか。何とかしろドM!」
ヘル「私の方はある程度お仕事したのですが……そうですね。姉さま、アタックお願いします」
オル「わかった。…瘴気の眠り。エアスラッシュ。狙いはジュプトルの方」
瘴気「心得た!!(ブン、と翼を一振り。アクトへ目掛けてエアスラッシュを放った!)」

ヘル「ではこちらも全体攻撃で。マジカルシャイン、いきましょうか」
ムウマージ「(きゅるん、とその場で横回転。直後、ムウマージの身体から放たれた不可思議な光がバークアウトの「咆哮」とぶつかり合い、相殺する!)」
クロード「(眩しい、非常に眩しい。吠え終わる前に眩い光に目を瞑り、威力が減ったバークアウトは相殺された。ぐるる、と悔しそうに喉を鳴らし、姿勢を低くしてムウマージに威嚇するような)」

だが、これはダブルバトル。クロードの攻撃が相殺されようが、兄弟の側にはまだアクトがいる。
先程ひどく混乱していたが、さて…?

零「アクト、いいかい、じーさんはいないからね!アルマンドおじさんは今日バトルに出ていない!(目を覚ませジュプトル、右手を横に薙ぎ払い)」
アクト「マジか!じゃあ今俺の隣にいるのは、……誰だ!(1でこんらん、2で動けて「見切り」)」
零(1D2 → 2 = 2)
アクト「あ、な、なーんだクロードじゃねーか!元気か相棒!(両足をバネのように使い、後方へとバク転する。その過程でエアスラッシュを避け、次いでマジカルシャインの射程圏内からの遠ざかって)ヒュウ、あっぶねー。何俺今何してたんだじーさん。(だからじーさんはいません。一応まだ混乱中)」

未だ混乱を続けながらもアクトは身軽な動きで攻撃を回避する。その姿を横目に、姉妹は小声で相談をしていた。

オル「逸れたか」
ヘル「どうします?」
オル「時間をかければ有利なのはこちら」
ヘル「…ですね。どうせならアクトさんにも呪いをかけたかったんですが。1対1になるまでは避けた方が無難そうですね」

互いに頷いて、すぐに指示を飛ばす。

オル「……エアスラッシュ。距離を取れ」
瘴気「フン、構わんぞ。我に任せるが良い!(ふははは、と高笑いをしつつ、翼を一振り。後退しながらアクト目掛けて「エアスラッシュ」を放つ!)」
ヘル「こっちはカウンター狙いで行きましょうか。電磁波か、マジカルシャインで」
マージ「(くしししし、と笑いながら相手の出方を待つ。アクトが前に出れば電磁波を。バークアウトを放てばマジカルシャインで相殺を狙うつもりのようだ!)」
瘴気「フハハハハハ!! アクトとやら、よく学ぶが良い! 真に格好良いのはこの吾輩の事であるとな!!!」マジ「あのコーモリ面白いわねー、ヘルちゃん。ご主人サマと違ってお喋りなコト!(くしししししし)」

姉妹が相談したのに合わせるように、兄弟も互いに目線を向ける。

エヴァンス「(どう動くか、ちらりと横の兄に視線を向けると、彼もこちらを見ていた。小さく頷き)クロード、主命だ」
クロード「はっ、(後ろ足に力を入れ、大きく飛び上がる。狙いは瘴気、アクトに向かい放ったエアスラッシュを(ダメージは受けるだろうが、)牙で噛んで受け止め、その風の刃を振り払うと瘴気の翼に爪を立てて雁字搦めにしてそのまま地面へと叩きつけようとする。これでも「おんがえし」だ)」
アクト「あのさーじーさん、あのコウモリなに?おやつ?食っていい?(零がいそうでいない位置を見やりつつ、指差すのはしかもコウモリな瘴気ではなくムウマージである。もうだめだこいつ、1でこんらん、2で行動)」 (1D2 → 2 = 2)

瘴気「(かなり距離がある上に地上から来るのであれば、当然、高く飛び上がって「恩返し」の届かぬ位置まで退避しようとする! だが、アクトに対しては無警戒だ!)」

悲しいかな、クロードの攻撃はこのままでは届かない。
だが。瘴気の眠りが見せた油断、僅かな隙をアクトと零は見逃さなかった。

アクト「(まさかの動いた。ぱちっと意識が戻ると、はたとして前に向き直り)えっ、あ、バトル中か今!(ぐっと、再び後ろ足に力を込め)」
零「跳べ!」

アクト「よっしゃあ!(癖なのだろう、もう一度口笛を吹いて跳び上がる。恩返しが届かず空中で一瞬滞空しているクロードを、電光石火を模した勢いで下から持ち上げ)イッけぇ!(もう一度、クロードに託す「恩返し」の攻撃。届くならばクロードはもう一度瘴気に噛みつかんと襲いかかる。しかしこちらも、ムウマージには無警戒になっている)」

ヘル「瘴気さんの怪しい光って、あんまり仕事しませんねえ(はあ)」
オル「本当に(ふう)」
瘴気「我のせいじゃって何ィィィィィィィィ!? …く、貴様。我に空中戦を挑むというのか?!」

僅かに届かなかったクロードの一撃を届かせるべく、アクトがクロードの踏み台となる!
予想外だったのだろう。瘴気の眠りも思わず、驚愕の声を上げた。しかし、直後に不敵な高笑いを上げて。

瘴気「…くはははは、面白い! ならば、迎え撃ってくれようぞ!!(翼を大きく振り上げ「エアスラッシュ」の体勢! 攻撃は甘んじて受けつつ、続けざまの攻撃で地面に叩き伏せようとする!)」

クロード「(恐らく「おんがえし」は、瘴気の片方の翼に爪を立てて噛み付いたのだろう。その立てた牙を、続けざまの攻撃を受けても決して離そうとはせず)くッ……主人の命だからな、俺は、離さない…!!(地球投げのような勢いで、自分と共に瘴気も地面導こうとする。落下すればかなりの上空から落ちてきただけあり、地響きも衝撃もかなりのもの…だろう。その衝撃と火傷、呪いのダメージに耐え切れず、恐らく彼は瘴気に噛み付いたまま地面で目を回すのだと思われる)」

瘴気「クッ…!! しつこい男だ…!!(振り解こうともがく。火傷で攻撃力は大きく失われているはずだが、体勢の有利もあって振り解けずに、地面にしたたかに打ち付けられた!)ぐぬっ…!!」

体力をじわじわと奪われながらもクロードは、最後の瞬間まで決して諦めずに食らいつき、空中を飛び回っていた瘴気の眠りに大きなダメージを与えながら地に叩き落とした!
しかし、作戦が成功した時に浮かんだ僅かな隙を逃さないのは、ヘルとムウマージも同じだった。

マージ「油断大敵ィ!!(アクトへ目掛けて「電磁波」を放った!)」
アクト「いやいや、ゴルバットは相性が悪い。クロードに託すに限るびべっっっ(痺れた。一瞬体勢を崩して地面への落下ルートを辿りつつ、なんとか持ち直して、)

アクト「よくもやったな、オラァ!(麻痺判定1)」 (1D4 → 3 = 3)
アクト「(両手両脚をふんだんに使い地面に着地すると、痺れる手足に鞭打って飛び出しムウマージへと飛びかかる。腕の葉を刃のように光らせて思い切り振り被る「リーフブレード」)」

ここまでダメージを受けているムウマージに耐久力はほとんどない。
2対1と有利な状況だが、瘴気の眠りの体力も少ない現状、果たしてどう動くのか?

ムウマージ「きゃははは、だいじょーぶー? コーモリちゃん!」
瘴気「フン、問題ない!(とはいうが、今の捨て身の攻撃で体力は半分近くまで持って行かれたようだ!)」
ムウマージ「きゃははは! それじゃ、そんなステキなあなたにはさ・い・ごに。プレゼント!!」
ヘル「(恍惚としたような、おぞましいとさえ言える笑みを浮かべながら命令を下す)」
零「待て、アクト、あのムウマージ、(ヘルの笑みを見た瞬間悟った。あのムウマージ、)」


零「二度目の呪いをかけるつもりだ!」
ヘル「――呪い」

ぞっとするようなヘルの表情を見た零が気づき、叫ぶのとヘルの命令が下るのは同時だった。

ムウマージ「(リーフブレードはまるで霧に飲み込まれたかのようにムウマージの体内へ吸い込まれる。その瞳はアクトへと向けられて)く、きゃ、はははははは、ははっは! はあははハはははハははハハはハハはハハハはぁはハはハハァッ!!!(アクトのリーフブレードを「釘」代わりに、アクトへと倒れ際「呪い」をかけようとした!)」
(成否に関わらず、ムウマージはリーフブレードの、あるいは呪いの反動で戦闘不能! 黒い霧のようになって、その場に散る)

アクト「は、ァア!?(それって戦闘不能じゃん!と言う間もなく目の前のムウマージが散った。マジかよ、と思わず浮かぶ冷や汗)」

アクトが驚くのも無理はない。ゴーストタイプの呪いは自分のHPの半分を削って相手に呪いをかける技。
もちろん、HPが半分以下の時に使えば相手に呪いこそかけられるが自分は倒れてしまう。二度目の呪いは、確実に自滅する事を前提とした技となってしまうのだ。

アクト「(背後にいるであろう地面に落ちた後の瘴気に振り返り)おうおう、マジかよ。やめろよメガシンカでもしてタイプ変えてこいよ。水、地面辺りに。(…)」

アクトは草タイプ。瘴気の眠りは毒・飛行タイプ。タイプ相性だけで勝負が決するわけではないが、アクトは相当に不利な状態だと言えるだろう。
それでもアクトは軽口を叩きながら、瘴気の眠りに向き直る。どれだけ不利だろうが、諦めるつもりも戦いを止めるつもりも彼等にはないのだ。

瘴気「安心しろ。正直、我もドン引いてる(……/言いつつ、ばさっと飛翔してアクトを見た)フン、時間も惜しいな。次で決めてやる。このまま遠距離で逃げ回りながら戦うのは、王のする事では無い故な」

そして瘴気もそんなアクトに敬意を表したのか、いつもの油断か。
翼をアクトへと向けながら堂々と告げる。

瘴気「――来い、次の一撃で貴様を地面に平伏させてくれよう!!(エアスラッシュの構え。意図的に「わかりやすく」そうしている。アクトへ宣言しているのだ。自分はこの技で貴様を倒すのだと)

アクト「っへへ、一騎打ちか。いいねえ滾る。(上半身を前に落とし、両手を交差させて伸ばす葉の刃)おう零。俺が決める、黙って見てな。」

互いに体力は少ない。次の一撃で勝負を決めるつもりだった。
さて、二匹は盛り上がっているが、彼等のトレーナーは…?

ヘル「うーん……逃げ回りながらの方が勝算高そうだったんですけどねえ」(漂う黒い霧を、MBへ戻し。「お疲れ様でした」と静かに一礼)
オル「アレはそういう性格だし。…選択としては悪くない。来るのが分かってるのなら、迎え撃つまで」

エヴァンス「(クロードをMBに戻しつつ、兄にこそっと)あいつ、自分の状態を忘れていないか?」
零「た、多分ね……」

淡々と下されるオルムの命令や、心配そうな零の声は果たして二匹に届いていたのか。
相対した二匹。先に動いたのは、アクトの方だった。

アクト「そぉら、イッくぜェ!!(前かがみの状態のまま、地面を蹴って飛び出した。猛スピードで瘴気に突っ込む身体は特性により緑に光るが、草技は残念、相性が悪すぎる。エアスラッシュが来たなら片方の腕を振るいその刃を受け流し、もう片方の腕で瘴気に「燕返し」を仕掛けようと)」 (1D4 → 4 = 4)

瘴気「(燕返しが来る事は読めていた。だが。麻痺の影響で速度は瘴気が大きく勝る!)クハハハハハハ!!(アクトが跳び上がると同時に、前方へ前進。クロードに喰らい付かれた側の翼を囮にして受けて、もう一方の翼を振り下ろす! 超至近距離からのエアスラッシュ!)」

対する瘴気の眠りは宣言通りに逃げ回らず、真正面からアクトを迎え撃つ。

瘴気「…貴様の本来の速度ならば避けられていたのかもしれんがな――くははは、褒美だ。我が片翼を討つ名誉はくれてやろう!(攻撃の直後、バランスと、片方の翼に集中して受けたダメージによって地面にひゅるひゅると落下。落下しながらもかなりエラそうだ!!)」

アクト「ッ、の野郎!(翼を討った手応えがあった、が、思うようにスピードが出ない。上から来ると意識して片方の腕で防御しようとするも、間に合わずにそのまま背中にエアスラッシュを受けて地面に伏せるように倒れ込んだ)

そして、勝負が決した。

オル「ん(がっつぽーず)」
ヘル「ん!(姉の横で、嬉しそうな顔で同じようにガッツポーズを取る)きょうだい対決、私達の勝利ですね!」

喜びを示す姉妹をよそに、激闘の末、ついに倒れたアクトはといえば。

アクト「(ぜえはあと荒い息をしながら、上空から聞こえてくるその偉そうな態度に、プチっと)うっ、せぇ一度も混乱ダメージ食らわせてねぇクセに!偉そうにすんな!(げし、と落下してきた瘴気の額に倒れたままの状態で(デコピン感覚で)足蹴りをしようと。/※技じゃない/※戦闘不能です)」

瘴気「(げしっ!)げふっ! 貴様、もういっぺんエアスラッシュを喰らいたいようだな!!(まだ文句を言う体力ぐらいはあるようだ!)」

アクト「はっ、いいぜェかかって来いよ俺はまだまだ戦え、」

倒れたのに未だ元気なアクトの言葉は、伸びた手によって途中で遮られた。

零「ません(アクトの言葉を遮るようにその身体を抱き上げる。口だけは一丁前なんだから)はは、負けちゃった。でも、楽しかった」
エヴァンス「ん。(アクトの頭を横から撫でてやりつつ)なかなか、参考になる戦いだった」

負けてもなお、この上品さ。高貴兄弟の名は伊達ではないのだ。

瘴気「良いだろう、覚悟しろ。今度は手を抜かず、塵に返して――」
オル「口だけは達者(瘴気の眠りを見つつ、MBに手をかけて)…よくやった」
瘴気「フ、当然だ。今後も吾輩を頼っていいのだぞ、我が主よ!(くははははは)」

一方こちらの王様は、敬愛する「主」からのお褒めの言葉に、大層ご機嫌になるのであった。