2019年3月2日 【未来の使者】歌音・シェリカ  編集:ロイシェ

(木々と広場の境目を越えると眼前に広がるのは遊園地の廃墟。に見える幻像。かつて“楽園”と呼ばれていた光景。)
歌音「――……え。」(嫌な予感のようなものを感じて、広場にやってきたら見えた姿に、思わず足を止めた。目の前の風景と、確かに見える姿を見て、目を見開いている……。)

歌音(ダーク化コピー)「氷の世界へ。アイスフィールド。」(聞こえてくる、歌音が聞いたであろう声。そして、触れようとしてもその手をすり抜けていく幻像に確かに降る【あられ】。冷気が広がる。)
黒い幻影(現れる黒い幻影。彼らは口々に言う。)「魔を、災厄を追い払い、真の楽園を!」
黒い幻影「魔を追い払え!災厄を追い払え!」(崩れ落ちる遊園地の廃墟。)
黒い幻影(彼らは口々に言う。)「我ら家族の安楽の地、楽園はその先にある!」
歌音「……っ。」(胸の前で手を握りしめて、ぎゅっと唇を噛む。聞いたことがある、覚えもある。だってそれは何度も自分が口にした言葉だ。)「……、……。」(すぅ、はぁ、と深呼吸をする。恐怖心を飲み込み、一歩を踏み出した。)「……何、してるんですか、……僕の、姿で。」
歌音(ダーク化コピー)「“楽園”を脅かす者に“味わえ冷たい痛みを。アイスピース。”」(『こおりのつぶて』が黒い影をひるませ)
シェリカ(ダーク化コピー)「……。」(そして電撃……『10まんボルト』が黒い影を消した。遊園地の廃墟、“楽園”に静寂が広がる。)
シェリカ「…っ……。」(どこか緊張した面持ちで、白いチラーミィの女の子、シェリカは広場へとやってくるだろう。自分のコピーが現れる事は、彼女自身は知っていた。知っていたが、実際に対面するのとはまた訳が違う。崩れ落ちていく楽園の廃墟を、そのそばにいる黒に覆われた二人を見れば、息を呑むだろう)「…大丈夫。大丈夫。」(言い聞かせるように呟きながら近づいていこうとするだろう。)
シェリカ(ダーク化コピー)(崩れ落ちた遊園地の廃墟。広場へ、シェリカに向かい合う形で歩いてくる。)「皆で育んだ“家族”は失われてしまった。」(胸に手を当て、) 「どうして?私の身に秘めた力のせい?」(手を眺めて)「“家族”は失われた。私の力のせいで。」
歌音(ダーク化コピー)(シェリカの傍に歩いてきて歌音に向かい合う形で歩いてくる)「私は災厄の子だから、魔女だから、歩む先で戦火に見舞われる。“楽園”にはまだ遠い。」(空を見上げて)「……遠い?……“楽園”は戦火によって消えた。私が、災厄の子だから。」(両手を宙に掲げる。魔術によって降る「あられ」を見上げて、)「“楽園”は災禍とともに消えた。私が、災厄の子だから。」
シェリカ(ダーク化コピー)「“家族”は」
歌音(ダーク化コピー)「“楽園”は」
二人(ダーク化コピー)「「失われ、消える。私が、居るから。」」
二人(ダーク化コピー)「「示せ」」
シェリカ(ダーク化コピー)「自身が“家族”を」
歌音(ダーク化コピー)「“楽園”を、潰えさせない意思を!」
歌音「ッ。」(災厄の子――災厄の子供。幼い頃から繰り返し言われてきた言葉に、一瞬呼吸が詰まる。)「……、……もしかして。……あのときの箱は、試練を与えるためのものだったんでしょうかね……。」(ぽつり。小さな声で呟いてから、もう一度深呼吸をし――。)「……わかりました、……それしか、道がないのなら!受けて立ちましょう!」
シェリカ 「……ひ、ぅ………。」(ダーク化した自身のコピーが発する言葉。自分の身に宿した力。暴走しかけたあの時を思い出し、返す言葉を一瞬、失った。しかし。)「……。わたし、なら… 乗り越え、られる。私の、恐怖、を……。」(思い出したのは… 大切なひとからの。家族からの言葉。不安だった自分を励ましてくれた言葉。乗り越えられる、と。大きく深呼吸を一つ。改めて前を向き直り。)「家族、みんなとこれからも暮らすためにも… 私も、受けて、立つわ……!」(堂々と、宣言した。)

ダーク化コピー《バトルが成立!コピーなので素早さは同じです。二名の1D6の平均値vsこちらの1D6で高い方が先行を取ります。》 (1D6 → 6 = 6)
歌音 > (1D6 → 5 = 5)
シェリカ > (1D6 → 3 = 3)


【1ターン目 天気:あられ】
シェリカ(ダーク化コピー)「受けて立つのなら……」(ふわりと手をかざして、ダークオーラをシェリカと歌音に向ける。ダーク技「ダークダウン」相手全員にダークオーラをあびせて防御力をガクッ(-2)と下げる)
歌音(ダーク化コピー)「……味わえ冷たい痛みを。」(手をシェリカへと翳し)「アイスピース!」(『こおりのつぶて』を作りだしシェリカにぶつけようとする。)
フライト「……、」(広場を通りかかった男が、「2人」と「2匹」の姿を見て足を止めた。 あれが つまり、あれ なんだろうけど。……一応「試練」と名のつくものだから、あんまり首を突っ込むのも薮蛇というものかもしれないけど。)「…………大丈夫、です、か」(控えめに声をかけつつ、折り畳み傘を開いて、広場に足を踏み入れた。)
歌音「……ごめんなさい、エル。ちょっとだけ、僕に力を貸してくださ……ッ!?」(ぽんとボールを投げたところで――がくん、と身体が一気に重たくなったように感じられた。しまった、と思うけれど、残念ながらもう遅い。)「……えっ。」(ぱっとフライトを見る。少し驚いたような、わりと怖がっているような顔。)「……え、あ、その……ぼ、僕は大丈夫、です。……自分で決めた、ので。」
エル「はいはーい!のんのんの頼み事ならー……ってうっわ身体重ッ!!あとさっむ!さっむ!!さっむ!!!」(トゲキッスがぐるんぐるん歌音の周りを騒がしく飛んでから――コピーの歌音へ『エアスラッシュ』を仕掛ける!)
シェリカ「…っ…… きゃっ……!」(とはいえ、魔の力は使わない。使ったら、反動が恐ろしいものだから。ルネッタの魔石は持ち込んでいるが、使っていいのだろうか。迷っているうちに両方のわざを受けてしまった。ダークオーラをもろに浴びてぼうぎょが下がり、その上でこおりのつぶてが直撃する。ぼうぎょがガクッと下がった状態でいきなり手痛い一撃を受けたが… 弱点ではない故にまだ戦えはするようだ。)「…わたしも、だ、だいじょうぶ……。」(ちょっとだけ強がり。痛みに耐えて立ち上がり、エルさんの方を見れば手を向ける。放つは光。強化の光。『てだすけ』をエルさんに。基本的にシェリカは支援役なのである。)

【2ターン目 天気:あられ】
歌音(ダーク化コピー)「そう、その子があなたの仲間。エル……エターナル。」(両手を広げ)「あなたに愛称を与えた子。」(氷の矢を数十本も作り出す。エターナルの『エアスラッシュ』+シェリカの『てだすけ』により数本に減ったが、)「嘆きをも閉じこめる氷よ。」(弓をつがい)「矢となり敵を貫け。ブリザードアロー! 」(相手に向かって『ふぶき』のように何本も撃つ。範囲は相手全体、【天候:あられ】により必中。)
シェリカ(ダーク化コピー)「そう、あなたは誰かを支え、輝かせる。「楽園の主」。その手は、『てだすけ』はどこまで届く?」(ばちっ、と電撃をシェリカへむける。『でんげきは』だ。)
歌音(ダーク化コピー)「声は、どこまで届く?」
???「・・・・・。」(杖を持って観客席に現れる女性。ちらりと広場の様子を見ている。)
フライト(おっと、怖がらせてしまったか。 敵意は無いという意思表示のために柔らかめの笑顔を作って、歌音を見た……のも束の間。)「うわっ……」(えげつない量の矢に変な顔をした。 コートのポケットからボールを取り出し、軽く放り投げる。)
キュウコン(ボールから飛び出してすぐに氷の矢を見据え、『おにび』を繰り出す。標的はコピー達ではなく、矢そのもの。 自在に火の玉を操り、少しでもエルとシェリカに向かう矢の数を減らそうとしているようだ。)
歌音「……っ、……どこまで、知ってるんですか……。」(紡がれる言葉に対し、思わずといった様子で小さく呟いた。わずかに俯きかけたが、耳に届いた詠唱に、ばっと顔を上げる。)「エル!!早く上昇し――……ッ!!」
エル「うっわあああさっむ!さっむ!!くっっっそ寒!!!のんのんのそっくりさんめー!!」(おにびで数は削られたが、どうやら何本かは受けてしまったらしい。その場でぐるんぐるんと飛んで、わずかに翼についた氷を落としてから。)「おっかっえっしっじゃー!!」(ぐるんと勢いよく方向転換し、再びコピー歌音へ向かって突っ込んでいく!――『しんそく』だ!)
カゲロウ(広場あたりに降っている不自然な霰。悪寒に急かされるように広場に来た。)「………これは?」(シェリカと、見覚えのない女性が何者かと戦っている。もしやと思い)「……あれが、ダークコピーなのか?」
シェリカ「…私が生きている限り、どこにだって…… どこにだって、届かせたい……。」(叫ぶものの、状況は危機的状況である。ただでさえ消耗がひどいところに、必中状態の『ふぶき』と、自身のコピーが放った『でんげきは』が迫る。こっちに狙いが自動的に向いてる為、迎撃もしやすい)「…う、っく。少しでも削れれば……!」(電撃には電撃を。こちらも手を前に向け、放つだろう。「10まんボルト」で「でんげきは」の相殺を狙う!が、氷の矢までは防げなかったようで)「あ、っく……!」(何本かが体に刺さるだろう。幸い、おにびによる妨害もあったおかげで倒れるとまでは行かないが、赤ゲージぎりぎりといったところか。ぼろっぼろである。あと一撃でも受ければ戦闘不能に陥るだろう。)

【3ターン目 天候:あられ】
歌音(ダーク化コピー)「私達は貴女達を写した……」(エルの『しんそく』をその身に受けて)「もう一人の自分!」(短呪により距離を取ろうとする。エルを見据え、)「味わえ!冷たい痛みを!」(ザッと手をかざし)「アイスピース!」(『こおりのつぶて』を作り出し、エルへ差し向け)「示しなさい!家族、仲間、友人との絆の力を!」
シェリカ「越えられないのならば、届かないのならば、“家族”……“仲間”……“友人”…………“楽園”は、いずれ、自らの手によって滅びるの!」(ダークオーラによる『てだすけ』により『こおりのつぶて』を強化しようと)
???(シェリカの様子を見れば、ふわりとローブを揺らす。)「……。」(小さな呟き。飛び出したのは、ウルガモス。)
ウルガモス(庇うようにシェリカの前に飛び出そうとするだろう。)「きゅぉーん!」(『にほんばれ』を発動。辺りに熱を放つ翅から陽炎がゆれている。)
???(シェリカの傍に駆け足で寄ろうとしながら。)「シェリカ、歌音、一緒に頑張りましょう。私達も一緒にいるわ。」
フライト「……あ、」(場の寒さが和らいだ。ウルガモスから『こおりのつぶて』へ視線を移し、)「……火力で溶かして!」(手をつぶてに向けた。)
キュウコン(こちらはエルの近くまで走り、上を向く。 標的が分かっているなら迎撃もしやすい。『にほんばれ』で威力が増すであろう炎の柱を作り、その上を通過するつぶてを溶かして可能な限り小さな塊にしようと試みた。『かえんほうしゃ』!)
歌音「……どう、すれば……。」(どうすればいい。示さないと。怖い。無理だ。怖い――。)「……ッ……ぇ。」(ぎゅっと目を伏せようとしたところで、名前を呼ばれた。はっと俯きかけた顔をあげた直後――。)
音琴「エスカ!お願い!」(少女の声がふいに響く。――直後、どこからか現れたアブソルがエルを突き飛ばすようにして、残ったつぶてを受けようとする!)
カゲロウ「そうだよ、シェリカ。シェリカは独りなんかじゃない。」(???さんと位置取りが被らないようにシェリカさんの傍に。キーブレードを出現させ、)「癒しを!」(魔法ケアルガでシェリカさんの傷を癒すだろう)
シェリカ「家族が、滅びて… いや、いやっ…それだけ、は……。」(3ターン目。体力もほとんどない。絶望的な状況下。あられの効果で体力を削られて倒れるかと思ったら…にほんばれで天候が変わり、ダウンを免れた。)「…? ……カゲロウ、さん…?それに、えっと……。」(ついで、体力が多少ながら回復する。最大回復だとあれなので、黄色ゲージくらいは持ち直しただろうか。驚いた様子で、カゲロウさんと???さん、ウルガモスさんの方を見つめて)
エレ「…シェリカ。君はやっぱり、君なんだね。変わらない。優しくて、仲間の為と思うと頑張りすぎちゃう、危なっかしいけど、僕の大好きな子… そんな君を、護りに来たよ。」(どこからか聞こえた声。直後、シェリカのそばにエモンガが現れ、ダーク化コピーの方のシェリカに向かって… 手に持っていた槍を構え、『ワイルドボルト』の如き勢いで突貫しようとするだろう。 …手に持つ武器にエモンガ。シェリカのパートナー、エレなのだが… なんか普段の彼と比べると大人びている?)「偽者には、ご退場願おうかな!」

【4ターン目 天気:ひざしがつよい】
歌音(ダーク化コピー)「晴れ上がる空に……」(手を掲げる)「炎に!その絆に!……“氷河期の再現を!”」(詠唱とダークオーラで晴れ上がる空に雪が降りる。歌音には判るだろう。自身の持つ魔法の中で上位魔法の詠唱であること、次のターンに詠唱が終わるだろうことを。)
シェリカ(ダーク化コピー)「役者はそろったようね。」(『ワイルドボルト』をその身に受けながら笑みを浮かべる。ダークオーラに揺らぎが出ているが、)「……次で耐えきったら、その場に立っていたら、認めるわ。その足で、その手できっと、貴女達は“楽園”を手にできることを!」(ダークオーラによりダーク技「ダークダウン」相手全員にダークオーラをあびせて防御力を更にガクッと下げる(-2))
???「仲間達がいれば、怖いものなんて何もない、そうでしょう?あなた達はだから、自分のコピーの前に立っている。今の自分が好きなら、仲間と笑うなら…顔を上げなさい。絶対に負けないって、相手を睨むことぐらいしてやりなさいな。」(そうでしょう?と彼女は笑う。杖を立てて、『まもる』を展開。)
ウルガモス「きゅおー!!」(コピー達に向かって『ほのおのうず』!相手の邪魔をするのが目的のようだ。)
音琴「よかった、完全に出遅れたけど倒される前で。」(ぱたぱたと霧があるほうから走ってくる、黒髪ツインテールに黒から赤のグラデーションがかった瞳の少女。片目を布で隠した彼女は、歌音の傍に並ぶと、その背中をぽんと叩いた。)「……そうそう、そこのお姉さんの言うとおり。大丈夫、ちょっと怖いかもしれないけど、ぼくはあなたが強いことを知ってる。……ぼくに言ってくれたじゃない、その手で作る氷は、誰かを傷つけるんじゃなくて守るためにあるって」
歌音「え、え……。僕のことを、知って――。」(そこで言葉を切り、はっと目を見開いた。この詠唱は――!)「ッ僕のコピーを止めてください!次に詠唱が終わったら、大技がくる!!」
エル「おおっと私も聞き覚えがあるぞー!うおおー!ちょっと身体が重いのがなんぼのもんじゃーい!!」(ぎゅるんっと旋回して戻ってくる。太陽の光をめいっぱい浴び――炎を身にまとい、コピー歌音へ突っ込んでいく!彼女なりの『だいもんじ』だ!)
カゲロウ「っう……!俺達は、こんな絶望には、屈しないっ!」(ダークオーラを受ける。その刹那、カゲロウの体からキラキラした光が流れて、ある形となる。シンシアだった。本物のシンシアは闇の世界にいるため、このシンシアはあくまで虚像だが、「いつも傍にいるよ」というようなアイコンタクトでシェリカさんと並ぶ。あらゆる攻撃をシェリカさんと一緒に受け止めるようだ。)「当たれっ!」(そんな状況を知らず、こちらは火の弾を放つ魔法ファイラをダークコピーのシェリカに連発する。火の弾はしつこくはない追尾性がある。)
フライト(他の人達を見る。 彼らには“絆”があるようだ。……故に試されている。 自分は彼らと接点の無い、言うなれば「余所者」であるが。)「……あなたがたが、立っていれば、いいんですね?」(コピー達に視線を戻しながら呟く。 何も絆だけが繋がりではない。余所者なりに、“楽園”を望む彼らへの応援を送ろうじゃないか。)「……できるだけでいいから、あれを鈍らせて!」
キュウコン(万が一のことがあれば、自身の体で庇えるように。 前へ進みつつ、9本のしっぽを大きく揺らす。同時に発動する『じんつうりき』でコピー歌音の意識を乱し、次にくる魔法への集中力を欠かせて威力を下げようと試みる……!)
エレ「そうそう。シェリカ、僕の知っている君は… 本当の最後の最後まで、諦めなかったよ。大切な人を護ろうと、最後まで。必死にね。」(『ワイルドボルト』の一撃の後、バックステップの如く後ろに下がり、シェリカを見るだろう。)「だから君も、大丈夫。君なら乗り越えられる。」(そう言葉をかけ。狙いをダーク化コピーの歌音さんの方へと向けるだろう)「狙いをそちらにした方がよさそうだね!」(槍を投げる構えに。)
シェリカ「顔を、あげて、」(相手を睨みつけ… )「……!しんしあ、さっ………。 …わたしは、私の、やれることを……!」(???さんの言葉に顔を上げたところで、シンシアさんの虚像を見て。溢れそうになった涙をぬぐいつつ、彼女は立ち上がるだろう。そしてエレの言葉に、彼の方を見る。エレのその行動の意味が、シェリカには分かったようだ。)「エレっ………!!」(かけるのは、彼の攻撃威力を高めるわざ。『てだすけ』だ。最愛の家族に、彼女は最も信頼しているわざを、かけるだろう。)
エレ「…くらい、やがれぇ!!」(そのままエレはダーク化コピー歌音さんに向かって槍を投げ、自身も一気に彼女の元へと迫る。槍はあくまでも牽制用。それを弾いたところで本命を叩き込むつもりだ!素早く、優雅に。『アクロバット』に、足元から上へ。突き上げ。槍という持ち物をなしに『てだすけ』込みの『アクロバット』を叩き込もうとするだろう。 めちゃくちゃ突っ込んでいるが、大丈夫だろうか。)

【最終ターン 天気:ひざしがつよい】
シェリカ(ダーク化コピー)「まだ、」(歌音の前に出て、『だいもんじ』を受け、)「私は動ける!」(『ほのおのうず』に足を取られ、カゲロウの火の玉を受け、)「っく!」(技を放とうとしたが、そこで力尽き、)
歌音(ダーク化コピー)「この手にある氷で!」(『ほのおのうず』に包まれ、)「“抉り飛ばし!”」(倒れたシェリカ(ダーク化コピー)の後ろから手を掲げる。)「“暴れ狂え!”」(突っ込んでくるエレを視界に納めながらも、両手を歌音とシェリカへ。前ターンで発生させた雪に竜巻を付加し、)「“スノウ……っ、”」(『じんつうりき』で乱れた息を、)「“タービュランス!”」(一気に吐き出す!倒れこむと同時に雪が舞うダーク技『ダークストーム』となり、歌音とシェリカを中心に全員に襲い掛かる。)
???(ウルガモスがエレの方に飛んでいく。技を全て叩き込んだら彼を掴まえて『まもる』で身を縮こませるようにして庇うつもりのようだ。)「……。」(女性のボールから飛び出してくるのは、ドダイトス。)『ワイドガード』!!
ドダイトス(『ワイドガード』を発動!全てを防ぐことは出来なくても、威力を弱めようというのか、広く壁を展開した!)
キュウコン(襲いかかる竜巻に思わず身を伏せる。全体技となると身一つで庇うのは難しい。)「……っフライト!」(お前が何とかしろ、と言うようにフライトを見た。)
フライト「……は、ぇ、……っもう!」(コートから折り畳み式の錫杖を取り出し、大きくぐるんと振った。 同時に生まれ、風に乗って広がる『くろいきり』。攻撃と同時でも遅くはない、『ダークダウン』により下がった味方の防御を元に戻そうとした!)
歌音「ッ止めきれない……、……ッ!!」(とっさに自分の元へ戻ってきたエルを庇うように抱きしめた!)「せめてエルだけでも……!」
音琴「倒れないか、さすがお母さんのコピー。」(ぽつ、と小さく呟いてから、ぱちんと指を鳴らす。)「本当は全員守りたいけど、ぼくらはそういうのは持ってないから……エスカ!まもる!」
エスカ「エルの姐さんも二発目はキツいだろうしな。……俺に防ぎきれたら、いいんだがなァ!」(と、と歌音とエルの前に立つ。歌うような鳴き声をあげ、前足で地面を力強く踏みしめ、『まもる』の障壁を作り出した!なんとかやり過ごすつもりのようだ!)
カゲロウ「シェリカーーっ!!」(敵であるダークコピーのシェリカに駆け寄る。理由は分からない。理由なんて考えない。けど、体は動く。泣きそうな何かに突き動かされて、倒れたダークコピーのシェリカに飛び込み、庇うように抱き、勢いでごろつき転がっていくだろう。)(一方のシンシアの虚像は『ダークストーム』を見るや、自身の力を精一杯振り絞ってバリア状の物理障壁「プロテス」でシェリカさんを守ろうとする。残念ながら、歌音さんまでを守るだけの力はなかったようだ。)
シェリカ「…わたしは、みんな…仲間や友達、家族をを信じる! だから………!」(そう叫び、彼女は唯一ある攻撃手段と共に迎撃態勢に入る。『10まんボルト』で自分に迫る攻撃の威力を削ごうとしつつ… 彼女の持ち物。数日前に大切な友達から譲り受けたタネを口に含んだことだろう。そして、威力が減退したと思わしき氷の竜巻をシンシアさんの虚像がかけてくれたプロテスと共に受け止めようとする。」
エレ「阻止、しきれなかったか!!」(咄嗟に後退… しようとしたところで、ウルガモスさんに掴まれ、護られる!それを見たエレは『かげぶんしん』を発動。複数の実態あるエレの分身を生み出し、それをダークストームに対する壁とし、勢いを減少させようとするだろう。)

(『ワイドガード』が竜巻の勢いを弱め、『くろいきり』がダークオーラを打ち消し、防御をもとに戻した。歌音はエスカの障壁が護り、シェリカはシンシアの虚像の障壁が、『10まんボルト』が護った。)
(そして、ダーク化コピー達は……)
シェリカ(ダーク化コピー)「“家族”は、“仲間”は、“友達”は失われていなかった。信じた皆が……皆の声が、私を支えてくれた。」(倒れたダーク化コピーは光の粒となっていた)
歌音(ダーク化コピー)「“楽園”は消えていなかった。今見える景色、私を包み込む暖かな心。」 (声だけが響く。)
シェリカ(ダーク化コピー)(シェリカに降りてくる光は、一つの石となり、形となる。シェリカの瞳……緑色の石。エメラルド。無数の傷を内包しながらも「希望」の言葉を持つ石が、優しく瞬いている。)「“家族”は、“仲間”は、“友達”は、ここにあった。皆の声が、最愛の家族が私を立ち上がらせてくれた。」
歌音(ダーク化コピー)(歌音に降りてくる光は、一つの石となり、形となる。歌音の誕生石。ブルーカルセドニー。愛情を育む石が、蒼色が、優しく瞬いている。)「“楽園”はここにあった。私と“仲間”、“友達”とともに見る景色。私たちを包み込む暖かな心の拠り所。」
(歌音とシェリカの周りに集った者たちの前にふわりと羽が下りてくる。任意のOパワー(レベル1)が一度だけ使えるようだ。)

???(全ての風が吹き抜けて、白かったローブや服が少しボロボロになっていた。フードがはがれて、長い金髪を靡かせながら息を吐いた。)「……もう、大丈夫そうね…?」(降りて来た羽に視線を向ける。)
歌音(エルを庇うように抱きしめたまま、恐る恐る目を開く。……目の前でコピーたちが消えていく様子に、少しだけ驚いたように目をぱちくりとさせてから。)「わ、わ。」(慌てて両手を伸ばし、自分の下へ降りてきた石を手にとった。……ブルーカルセドニー。愛を育み、自信を与える石。)「……、……そっかぁ……。」(ぽつり。)「……僕が見たかった景色は、もうすでに見えていたんですね……。」
音琴(自分は全く防御をとっていなかったため、ダークストームの影響を受け、身体のところどころに傷を作っていた。が、全く気にすることなく、微かに笑う。)「……よかったよかった、なんとか支えられたみたいで」
フライト「…………」(静かになった広場を見渡し、強風で折れてしまった折り畳み傘を無理くり鞄にしまった。錫杖を軽く一振りし、風に運ばれ損ねた『くろいきり』を完全に払う。)「…………はぁ。」(ボサボサになった自身の羽根を軽くわさわささせながら、その場にしゃがみ込んだ。……目の前に落ちたほうの羽は拾っておこう。)
キュウコン(こちらも毛並みが乱れている。体力は尽きていないらしく、案外すんなり立ち上がってフライトの横まで歩いていった)
カゲロウ「あ…………。」(間に合わなかった。手を伸ばして、守ろうとしたけど、届かなかった。ひとり転がってから起き上がる。頬を涙がつたう。けど、涙をふいて)「………泣かないよ。シェリカはきっと守ってみせるから。」(と、消えたダークコピーに手向けのように言葉をかけた)(一方のシンシアの虚像はシェリカさんの方を向き、安堵の微笑みを浮かべながら風にさらわれるように消えていった。) 「おーい、シェリカ大丈夫?」(ちょうどシンシアの虚像が完全に消えたタイミングで、シェリカさんの方に駆け寄った。駆け寄る途中で羽根が落ちてきた。なんだろうと思いつつ、とりあえず綺麗なのでポケットにしまった。)
シェリカ(受け止める前に消えていく氷の竜巻。手の中で形となったエメラルドを、ぎゅっと大切そうに抱え持ち。そしてこちらの方を振り返るシンシアさんの虚像を見れば、消えていく彼女を見ながら) 「…ありがとう。必ず、迎えに行くから。」(お礼を。それから、絶対に迎えに行くと決意を新たに。それからカゲロウさんや皆さんの方を振り返れば)「…みんな。どうも、ありがとう……! 」(嬉しそうににこっと微笑み、お礼を言うだろう。)

晴れ上がる空に、光の粒はやがて消えてゆく。辺りには静かな、いつも通りの広場の光景が広がっていた。