2020年8月25日 夏祭りバトル!挑戦ダイマックス!!  編集:Rista

夏真っ盛り、島はおなじみ夏祭り。
今回はいろいろあって人手は少なめだったものの、恒例のポケモンバトル大会は例年通り実施され、個性豊かな面々が腕を競い合った。

これはそんなお祭りの一場面。
2020年大会に刻まれた熱戦の記録である。

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 夏も終わりが近づいてきた、そんなある夜。
 一人の青年が広場でなにやら大きな絵を描いていた。
 束ねた黒髪から覗くのはメタリックブラックに輝く一対の角。ドラゴンではない。遠い昔の呪いを抱えた魔法使い、その名をシャビという。

シャビ「これで良いかな……っと。(ラインパウダーを使い、広場のフィールドをすっぽり囲うように大きな魔法陣を書き上げた。)さて………。(魔法陣の外に出て、周囲を見回して)」
CN「ん、それがこの前言ってたダイマックスのための魔法なのか・・・?(広場へ飛んできて、魔法陣を見つつも声をかけて)しかし、広さは・・・まあ、多分大丈夫か?;ずっと大きな奴がこの島に来る事だってあるし;(」

 森の広場はバトルのために整備されたフィールド。しかしそこで熱戦を繰り広げてきたのはポケモンばかりではない。歴史をひもとけば巨大生物やら巨大メカやら、いろんなものが降り立ってきたという。
 そんな場所へやってきたのはラティオスのCN。通常なら青と白である羽毛が黒白のカラーリングであるのが特徴だ。なお今回は通常サイズの姿をしている。

シャビ「あ、来ましたね〜。(声をかけられると、そちらを見て)いえ、これはフィールドをめちゃくちゃにしないようにするためのものですね〜。広さは……まあ、何が起きても何とかなるでしょう……(…)ダイマックス魔法は直接掛ける予定ですが……準備は大丈夫ですか?」
CN「ああ、なるほど・・・確かに技が外れた時とか、被害が大きそうだもんな;ん、ちょっと待ってくれ・・・結構離れた方がいいよな、どれだけでかくなるかはわからんがバトル前から押し潰してしまうわけにもいかんし;あとこれ着たままでは破けてしまうだろうな、俺が小さくなる時だってそのままだし・・・;((シャビから離れつつ、ローブを脱いで巾着袋に入れて客席の方に置いてきた)」
シャビ > まあ、そういう事です。正直な所、どうなるか全く想像がつかないんですよね……;あ、では待ってますね〜。(フィールドの中に入ると、準備体操を始めて)」

 このふたり、事前にバトルの約束をしていたらしい。
 しかし手元の資料ではシャビがポケモントレーナーだとは聞いていない。え、もしかして……?

CN「よし、これだけ離れていれば大丈夫・・・だよな?遠すぎると魔法が届かないとかじゃないよな?;(同じくバトルフィールドの中、シャビからだいぶ離れたところで声をかけて)」
シャビ「大丈夫ですよ〜。魔法についてだけは信用してもらってもいいんですよ?(フフフ……と、ちょっと得意げにしていて())では、魔法掛けますね〜。」
 その場でパチン、と指を鳴らすシャビ。
 するとフィールド内のCNに凄まじいエネルギーが集まり始めた。

ロイド「今日はお店やってるかなー?(と軽い気持ちで広場にやってきた)」
シャビ「あーっ、ちょっとその場でストップ!!(ロイドに向かって、かなり大きい声で叫んだ(…))
ロイド「わっ!?(いきなり大声をかけられてびっくり)」
カゲトラ(ゼラオラ)「すごい圧力を感じるな。忠告通り、その場を動かないほうがよさそうだな。」
ロイド「う、うん………。(あまり状況を飲み込めてないが、とりあえずその場を動かないようにした。)」

CN「(ふとロイドに気づいて声をかけようとしたところで魔法をかけられて)。0(っ!?なんだこの感じ・・・痛みはないが・・・これがダイマックス・・・。)」
 いわく、身体中の筋肉が広がって張る様な感覚がするが、痛み等は無いらしい。
 あれよあれよと巨大化していき、高さ25mくらいはあるだろうか。ダイマックスしたラティオスとなった。
シャビ「おーおーおー………これは新鮮ですね〜……(その場でCNが写るように自撮りをした(…)) もう大丈夫ですーー!(と、再度ロイドに声を掛けて)」
ロイド「わぁ、おっきいねー。あれが噂に聞くダイマックス……だよね?(CNを見て)」
カゲトラ「見た目は結構歯ごたえはありそうだな。」
ロイド「とりあえず動いてもいいみたいだから僕達は観戦しようかな。(観客席に座り)」
CN「・・・あー、あー・・・よし、とりあえず声は普通に出せるか;てか、何撮ってるんだ;確かに俺の方が圧倒的にでかいって新鮮かもしれないが・・・;(でかくなった分声もでかい。シャビの様子を見て少し呆れて)それでそのままか、それともフライゴンの姿になるのか?(首を傾げつつも、いつでも戦えるように)・・・らしいな、自分で体験するのはこれが初めてだが;(ロイドとカゲトラの方を見て頷いて)」

シャビ「普段見下ろしてる分、此方が見上げるのが新鮮なんですよね〜!(声が届くように、大きな声で喋って) 僕はこのままの姿で行きますが、全く遠慮はいらないですよ!寧ろ「仕返し」するぐらいの気分でお願いしますねー!!(なんて言いながら手をブンブンと振って。)最後にルールを確認して、2d6の大きい方から始めましょう! 今回は5ターン制ですが、そちら側は常にダイマックス状態になる特殊ルールの予定ですが、大丈夫ですかー!(いちいち叫んでいる…())」 (2D6 → 5 + 2 = 7)
CN「ん、わかった。仕返し、って・・・やっぱり自覚しているじゃないか;(何かを思い出して溜息をついて)いくら実験とはいえ、俺が圧倒的に有利すぎるんじゃないのか・・・?まあ、俺はそのルールで大丈夫だ。(そう言って頷いて)」 (2D6 → 2 + 1 = 3)
ロイド > ダイマックス……僕達の世界では縁がないから新鮮だねー。
カゲトラ「あー、こんな事ならコーラとポップコーン持ってくれば良かったな。」(のんきに観戦中)

 それでは実験……じゃなかった、試合開始!

シャビ「今回はこっちが先行ですね〜。……それはまあ、自覚はありますよ……(…)(自身の前で指で円を描き、魔法陣を生み出して。)そうですね、一応5ターン持つようにはしてあるつもりですし……何とかなるでしょう!では、よろしくお願いいたします!(そう言うと、魔法陣から火球が放たれた。「だいもんじ」の様だが、大の字にはならず、火球のまま、太陽のように眩しく輝きCNに向かっていく!1d10の1でやけどを付与!)」
CN「・・・どう仕返しされても、俺は知らんからな;(ぼそっと小さく呟いて・・・るつもりだけど、でかい声はロイド達にもはっきり聞こえるくらいで( )ああ、よろしく頼む。・・・っ!(魔法陣から放たれる火球を見れば、咄嗟に避けようとするもこの巨体ではすぐには動けなかったのか直撃した。しかし、あまりダメージを受けてない様子で・・・?)
(1D10 → 1 = 1)
CN「(それでも『やけど』の状態異常は浴びたようだ)。0(っ、思ったより効いてないが熱いな・・・『やけど』まで食らったか;俺も一発シャドーボールで・・・っ!?;)(少々戸惑った様子で、周囲にダイマックスにより作り出されたエネルギーだろうか。巨大な椅子やテーブル、ポットなどが浮かび上がると、シャビに向かって一斉に飛んでいく!ダイマックスしたゴーストタイプの特殊攻撃の『ダイホロウ』だ!)」

カゲトラ「最初から大技っぽいが……どうなるんだかな。」
ロイド「ダイマックス……戦うときの参考になるかなー?」
 『ダイホロウ』はダイマックスポケモンだけが繰り出せる、見た目も効果もド派手な大技の一つ。ダイマックスの本場ガラルでポケモンバトルが盛んなのもうなずける。
 観客席からはとても見応えある戦いに映ったかもしれない。

シャビ「やけどにさせる事は出来ましたが……あまり効いてない……?小さい太陽をぶつけた様な物だったんですけどね……っ!一つ一つが大きいっっ………!(ゴーストな家具が飛んでくると、最初の数発は避けたが、小物が四方八方から襲い掛かるのに対応しきれず、残りのエネルギーを全て受けてしまった。)…………はあっ!!…まだまだですよ!(自分を押しつぶさんとする家具を、いつの間にやら握っている、パールが散りばめられた宝剣で切り裂いた。)行きますよ!「あくうせつだん」!!(横に一振りすると、空間が裂け始める……が、CNの大きさに合わせて大振りになったため、剣先の予測は簡単そうだ)」
CN「。0(・・・待て、落ち着け;今のがダイマックス技・・・おそらく今の俺の攻撃技全てがあんな風に強力なものとなってる・・・技のタイプごとに違うだろうし、これには・・・このタイプと、その威力なら!)(翼を大きく動かすと、強力な風が発生してシャビに向かって襲い掛かる『ダイジェット』!更に自身はシャビの動きを見てたのか、ダイジェットを放つ反動で大きく下がっていくことで裂けていく空間の範囲の外まで離れていくようで、そちらの方が狙いだったらしい。代わりにダイジェット自体は狙いが甘く、範囲は広いものの頑張れば避ける事もできそうだ)」

ロイド「『あくうせつだん』って確か……。」
カゲトラ「空間の神が使う技だったはずだ。あれを行使するとは、あっちも中々の使い手と見た。」
 そんな技を受けてもつぶれない、しかもやけどの影響がほとんど目立たない。
 ダイマックスポケモンは体力や耐久力が大幅に強化されることでも知られている。

シャビ「やはり避けられますか……っ、なんて強い風……!飛ばされる………!(人間姿では逃げるための速度が足りず、風に飛ばされ空に舞い上げられた。)ならこれはどうでしょうか……!(背中にフライゴンの翼を生やし、目を赤いカバーで覆い、身体の一部だけをポケモンの姿に変えて空でのバランスを取り戻した。「ダイジェット」の風で舞い上がった砂を集めつつ魔力で硬度や大きさを強化し、「いわ」で出来た巨大な槍をCNに向けた!)「デザートゲイザー」!!(CNに向かって放たれた岩槍は魔力の強化を受け、まっすぐかつ風に逆らうように高速でCNに向かっていく! (技名元:ポケモンカード フライゴンより))」
CN「。0(よし、うまくいった・・・それに体が少し軽くなった、か・・・?)(『ダイジェット』の追加効果により、自身の『すばやさ』も上昇して)っ!?;(まだまだ慣れてない中、また少し落ち着こうとしたところで顔面に高速で飛んできた岩槍が直撃してしまった!これには結構効いたのか、動きを止めてしまっている。このターンは動けなかった!)」
 ジェットの暴風が吹き荒れ、このあたりから観客席の声が記録映像に入らなくなってしまった。
 このフィールド状態を作り出したのは一見CNのようだが、そこで止まらないのが魔法使いシャビ。色こそ違うがフライゴンの形によく似た翼とバイザーを作り出し、空中携帯を作り上げた。

シャビ「よし、上手くいった……!畳み掛けます……!(そのまま更に空高く飛ぶと、空を覆い尽くすかのような魔法陣が展開され、先程のだいもんじで使われた火球が「りゅうせいぐん」の様にCN目掛けて降り注ぐ!)」
CN「ぐっ・・・このまま何もせずやられっぱなしは、お断りだ!;(続けて避ける間もなく、やけどのダメージと火球のりゅうせいぐんを受け続けて体力を削られていく。そんな中でどうにか右手をあげると上空に強力な念力のエネルギーが発生し、勢い良く手を降ろすとシャビを地上へと叩きつけようと襲い掛かってくる。『ダイサイコ』だ!そのまま成否に関係なく、ダイサイコのエネルギーは地面に残り、足元が不思議な感じとなる『サイコフィールド』状態になって)」
シャビ「さあ、最後はこれで………ガハッ………………(魔法陣の更に上から叩き下ろされたエネルギーをモロに受け、思い切り地面に叩きつけられた。大ダメージだ!)」

 ダイマックス技の影響で、空中に続いて地面にも変化が。
 「サイコフィールド」はエスパー技を使うポケモンに有利なフィールド。先制技の使い手には不利らしいが、今の問題ではないだろう。

シャビ「…………っ、さ、最終ター……ン……!(膝をついたまま、何とか身体を起こすと、CNに指先を向けた。)「だい……もんじ」!(指先に作り出した魔法陣は更に複雑な物になり、放たれたのは一発だけ、しかも大きさも小さくなっているが、光はさらに眩しく、速度が上がっている……CNの胸の紋章目掛けてまっすぐ飛んでいく!)」 (1D10 → 2 = 2)
CN「っ、今のが一番手応えがあると感じた技だったが耐えるか・・・っ!;(自身は『ふゆう』していてフィールドの影響を受けられず、更には放たれた一発が早すぎて、『ダイサイコ』や『ダイホロウ』では間に合いそうにない。真正面から受けて立つため、必要なのは自分が使ってきた中で一番早く放てる技。再び翼を大きく動かし、火球のだいもんじごと吹き飛ばしてしまおうとする強風の『ダイジェット』。・・・しかしどうやら物理攻撃のようで、やけどの効果もあってもしかしたらCNのダイジェットが打ち破られてしまうかもしれないが・・・」(1D10 → 9 + (ダイマックス補正2) = 11)
シャビ「……!まずい………!(放った「だいもんじ」が目の前でかき消されるのを見て、顔の前で腕を交差させて衝撃に備え……思い切り吹き飛ばされた!そのままフィールド外に飛ばされ、木にぶつかってようやく止まった。戦闘不能!)」

 勝負あり!
 この試合の勝者は……CN!!

CN「っ・・・勝った、か;(とはいえ自分も危なかったが。少々ふらつきつつも吹き飛ばされていったシャビを追いかけ、拾い上げようとして)」
シャビ「………はぁ……痛たた……;;(暫く目を回していたが、拾われて直ぐに目を覚ますだろう。)ああ、お疲れ様でした、CN……;」
CN「ああ、お疲れ様。しかし、実際にダイマックスして戦うとこんなに凄いんだな・・・それと、今この状態にまだ少し違和感を感じてしまうが;(自分の手の上に乗せているシャビを見て)」
シャビ「ええ、ある程度予想していたとはいえ、ここまで強力になるとは思わなかったです……;(起き上がろうとしたが、そのままCNの手の上に仰向けで転ぶだろう。バランスを取るのが難しい(…))……CNの方が大きいって、やっぱり違和感が凄いですね……(…)」

 もし観客席に、普段から“手乗りサイズ”のCNを見慣れている皆さんがいたなら、大いにうなずいたかもしれない。
 こうして規格外のバトルは目立った被害を出すことなく無事に幕を閉じたのだった。