ポケモン基礎知識(3) 状態異常

人間はときどき体の調子が悪くなるが、ポケモンも常に元気なわけではない。
がんばりすぎれば疲れもするし、スランプだってある。その辺をカバーするのもトレーナーや仲間の仕事だ。

しかしポケモンにとって(そしておそらくトレーナーにとっても)一番怖いのは、戦っている途中に戦えなくなること。
一部の技や特性、道具の効果によって、体に悪い影響が発生することがある。
それは大きく「状態異常」と「状態変化」に分けられる。

何気なく接した野生ポケモンから攻撃を食らって……ということも起こる。(ときには人間も巻き込まれるのだ!)
この島で倒れてしまうことがないよう、ポケモンを育てる気がない人も一応知っておいた方がいいだろう。


<状態異常>

以下の7種類がある。
「ひんし」以外の状態はラムの実や市販の「なんでもなおし」、味方をいやす技などでも治せる。

・まひ(麻痺)
電撃を浴びる、神経にはたらく粉を食らうなどして、体がしびれた状態。
体の動きがにぶくなり、時には身動きが取れなくなって攻撃を出せないこともある。
クラボの実にはしびれを取る効果がある。
また、でんきタイプのポケモンはしびれに強いといわれている。

・ねむり(眠り)
強い眠気に襲われ、しばらく眠ってしまう。眠っている間は無防備なので危険。
眠気を誘う歌や動作、粉などによって発生する。技や特性の効果で眠気を防ぐこともできる。
放っておけば自力で目覚めるが、すぐたたき起こすにはカゴの実などが有効。
(特殊な「ねむり」状態)
 ・わざ「ねむる」:自分からしばらく眠る技。体力を全回復し、他の状態異常も治せてしまう。
 ・わざ「あくむ」:眠らせた相手に悪夢を見せる技。悪夢に苦しむ間は体力も減っていく。

・どく(毒)
体に毒が入り、少しずつ体力が減ってしまう。放っておくと倒れる。
毒が仕込まれた技を食らうことで発生。一部のポケモンに触られただけでもかかることがある。
モモンの実には解毒作用があるので食べさせるといい。
どくタイプ、はがねタイプ、特性「めんえき」のどれかを持っていれば「どく」状態にならないことが知られている。

・もうどく(猛毒)
強力な毒を浴びた状態。
基本的には「どく」と同じだが、時間がたつほど体力の減りが早くなっていく。

・やけど(火傷)
炎や熱湯など熱いものに触ってしまい、皮膚が焼けて傷ついた状態。
少しずつ体力が減っていく上、傷が痛むためか攻撃力が落ちてしまう。
チーゴの実に傷を治す効果があることが分かっている。

・こおり(凍り)
冷気や雪などの技を受け、氷漬けになってしまった状態。
氷の中に閉じこめられても炎などで溶かすことができる。他の攻撃で壊せる場合もある。
技を使うパワーを温存したければナナシの実を使ってもよい。

・ひんし(瀕死)
体力がなくなり戦えなくなった状態。力尽きただけで、すぐに死ぬというわけではない。
ダメージを受けすぎて倒れる場合が最も多いが、自分の体力を全部使い果たして発動する技でも当然「ひんし」になる。
一度倒れると、傷の手当てだけでは立ち上がれない。「げんきのかけら」などで体力を補充しよう。
なお「ひんし」になる前に薬やオレンの実などで体力を回復させるという予防策もある。


<状態変化>

状態異常に含める場合もある。
上記7種類との違いは、体ではなく心(精神や意識)に影響するということ。
しばらく経つと正気に返ることが多いが、状態異常を治す道具や技の多くは効果がないので注意(ラムの実は有効)。

・こんらん(混乱)
頭が混乱して、敵味方の区別がつかなくなったり、自分が何をしているのかわからなくなったりする。
わけもわからず突進し、何かにぶつかるなどしてダメージを受けてしまうこともある。
相手のわざで混乱させられることもあれば、激しく動き回る技の反動や、嫌いな味の木の実を食べたショックで混乱することもある。
すぐ目を覚まさせるにはキーの実が有効。

・メロメロ
異性のポケモンから受けた技や特性によって発動する。
なぜか相手のポケモンに夢中になってしまい、攻撃ができなくなってしまう。
メンタルハーブを使うことで解除できる(今のところメロメロに対抗する木の実は未発見)。

・ひるみ(怯み)
相手のわざに驚いて体が固まり、攻撃しようとしたのを忘れてしまった状態。
驚くのは一瞬のことなので、何もしなくてもすぐ回復する。


<その他>

上の2つには分類されないが、ポケモンにとって悪い影響があったり、そうでもなかったりする状態はいろいろある。
特定の技を受けた場合しか発動しないものがほとんどなのでここでは割愛する。
(個別のケースは「ポケモンわざファイル」にて解説している。)

また、こんなものもある。

・ポケルス
謎の小さな生命体が体にくっつき、居座っている状態。
ある意味「体の異変」なので状態異常に含まれることもあるが、バトルには何の影響もないため放置される。
戦闘などでの接触によってポケモンからポケモンへ感染すること、能力の成長が一時的に早くなる謎の現象が起きることしかわかっていない。
一晩〜数日で離れてどこかへ消えるため、研究は進んでいないらしい。
(この島でも一度だけ大流行が起きたことがあるが、感染したポケモンたちがその後どうなったかは全くもって不明である。)