ある三人の昔話  作:Ω 投稿日時:05/7/30


※PL(Player)とPC(Player's Character)を一緒にしないで下さい。困ります。(ぇ

どうも、皆さんこんにちは。
自称『なんちゃって武士』のΩです。
この話は私Ωの昔話です。
はっきり言って『楽しい話』とは言えないと思いますので、
この話を見るという方は覚悟して下さい・・・



アレは今から五年ほど前・・・
当時の私は小学生・・・だったら良かったのですがね・・・

???1「・・・お腹が空きましたね・・・」

これが、当時の私Ω(これより下はオと明記)です・・・

???2「また、何か盗るか?」

こっちは、当時のΣ(これより下はシと明記)・・・

???3「そろそろ金払って何かを食いたいな・・・」

これは、当時のΛ(これより下はラと明記)・・・
誰かはその内分かりますよ・・・

シ「払う金が無いから困って居るんだろ?」
ラ「・・・」

そう、当時の私達は大変な状況に陥っていたんですね・・・
何故かというと・・・

ラ「・・・それにしても、何で俺等ってこんなに不幸なんだろうか・・・
  元は裕福な方だった親は、友達に金貸している内にどんどん貧乏化・・・
  返して貰おうと思ったら、友達は海外逃亡・・・
  諦めずに待ってはみたものも、返ってくることはない・・・
  気付けば自分も借金だらけで子供を施設に預けて、
  自分も海外逃亡しか手が無くなっていた・・・」
シ「まあ、あんたは私達と親違うけどね・・・」
ラ「でも、境遇は一緒だ。」

っと、まあそんな感じなんですね・・・

オ「ひとまず、今どうします?」
シ・ラ「・・・」

一時の沈黙・・・
その後に出たのは、

グ〜〜〜

・・・三人の腹の音だった・・・

ラ「・・・お前ら今何円持ってる?俺は・・・10円」
オ「・・20円・・・」
シ「0円。」
ラ「良し。盗ろう。」
オ・シ「おい!」

と、二人が突っ込むのを無視しつつコンビニに向かうラムダと二人。

そして・・・

コンビニ店員「コラ〜〜!!待て!其処の三人!!」
ラ「誰が待つか!」
シ「待たんからあんたが追って居るんだろうが!」
オ「・・・;」

おにぎりを持って逃走する三人・・・
そして、それを追うコンビニの店員・・・

店員「クソ;はあ;はあ;持て;;」

呆気なく三人の勝利に終わった。

シ「さて、これからどうする?」
オ「また、本屋にでも行きますか?」
ラ「・・・」

おにぎりを食べ終え、今日のこれからの事を話し合う二人。
そして、いつになく真剣なラムダ・・・それに気付いた二人は、

シ「どうかしたのか?」
オ「何か考え事ですか?」
ラ「俺等どうするよ?」
オ「だから、本屋にでも」
ラ「そう言う意味じゃない!
  ・・・俺等の将来の事だよ・・・」

そう、ラムダは今のままじゃいけないと言う事を薄々感じていたのだ。

シ「・・・でも、どうするの?」
ラ「・・・働くんだよ・・・」
オ「な!?無茶ですよ!学校行っていない私達が就職なんて」
ラ「働く所が無ければ自分で造れば良い!」
オ・シ「ええ!?」
ラ「自分で会社を造っちまうんだよ!!」

なんと、ラムダは自分で会社を造って収入を得ようと言うのだ。

オ「そんな事出来るのですか?;」
シ「第一、何処にそんなお金が?;」
ラ「・・・金って言ったらアレしかないだろ?」
オ・シ「まさか;」

そう、銀行強盗・・・って、そんな事するわけ有りません。
本当は・・・

ラ「その、まさかだ。金借りに行くぞ金。」
オ・シ「・・・;」

普通にお金を借りるのだった。

オ「返す当てが無いのにお金を借りるのですか?;」
シ「まあ、追い返そうと思えば追い返せるけど;」

この時から武装集団に素手で勝てるほど強かったというのは内緒。

ラ「ふふふ・・・株だよ株。」
オ・シ「また!?」

実は前に一度失敗して、取り立て人をボコボコにした事があるラムダ・・・

ラ「今日のために、いつも本屋で株の本を見てきたのさ!
  1週間後には会社建ててやるぜ!!」
オ・シ「・・・。○(不幸な取り立て人がまた一人増えるのか・・・;)」

っと、心の中で諦めている二人。



一週間後・・・

オ・シ「・・・」

二人の目の前にビルが建っている。

ラ「どうだ!」

何と、本当にビルを建ててしまっていた。

シ「まさか、本当に建てるとは・・・」
オ「でも、肝心の仕事はどうするのですか?」
ラ「仕事はだな・・・」

ポッケを漁るラムダ・・・

ラ「コレだ!!」
オ・シ「『何でも屋』〜?」

ポッケから『何でも屋 簡単な事から難しい事まで、表から裏まで何でもやります!』と、
書いてある大きくクシャクシャな紙を取り出すラムダ・・・

ラ「まあ、まずはコレしかないだろ・・・」
シ「結局コレかよ;」
オ「・・・質問良いですか?;」
ラ「何だ?」
オ「『何でも屋』なのに会社を建てたリミットh」
ラ「細かい!!電話の依頼を受ける事が出来ると思え!!」
オ「・・・。○(電話のために何千万も集めたのですか;;)」

っと、無茶苦茶な始まり方をしたラムダの会社・・・
しかし、今では裏の世界では誰もが知っている程巨大になっていたりする・・・

ラ「ちなみに、俺が社長だから。」
オ「・・・。○(尚更不安が;;)」
シ「・・・頑張れよ社長!」
ラ「良し!初仕事行くぞ!」
オ・シ「もう仕事が!?」
ラ「え〜と・・・『私のタマを探して下さい。』」
オ・シ「・・・」
ラ「・・・」

一瞬にして凍り付く場

ラ「『報酬は100万でどうですか? ○○会社社長夫人』」
オ「○○会社ってあの年商10兆を超える大会社の!?」
シ「マジかよ!依頼をクリアしたら、いきなり傘下に入れたりして・・・」
オ「その後は依頼を廻して貰ったりとか・・・」
ラ「出資に部下配属・・・子会社を付けて貰ったりとか・・・」

膨らむ妄想・・・そして、

ラ・オ・シ『良し!行くぞ!!』

元気良く探しに行く三人・・・
でも、三人が見つける前に見つかった所為で夢はパーだったとか・・・



現在・・・
道を歩く三人・・・
オ「・・・そういえば・・・私達、良く頑張ったものですよね・・・」
シ「いきなり何だよ?」
ラ「思い出話か?」
オ「・・・5年前の事を思い出していまして・・・」
シ「5年前?ああ、ラムダが会社造った年か・・・」
ラ「まあ、確かに俺等は頑張ったよな・・・」

想い出に浸る三人・・・
と、そこへパトカーのサイレンが・・・

オ「何でしょう?空き巣でも有ったのですかね?」
シ「最近は痴漢とかが多いらしいからそっちかもな・・・」
ラ「お前に近付いた痴漢に同情するよ(笑」
オ「即日病院送りですからね(笑」
シ「何だと!」

そんな風に笑い会っている三人へパトカーが近付き、

警察A「其処の三人組!手を頭の後ろにして伏せなさい!」
オ「え?;」
シ「私等何かしたか!?;」
ラ「さあ?;」
警察B「銃刀法違反で逮捕します!!」
オ「あ;(←四本の日本刀を腰に提げている)」
シ「え;(←二丁装飾銃を持っている)」
ラ「はい?;(←手ぶら)」

この三人組・・・
日本刀のオメガ、装飾銃のシグマ・・・素手のラムダ?

シ「逃げるぞ!;」
オ「了解!;」
ラ「何で俺まで;;」
警察A「逃げるようなら発砲しますよ!」
警察B「おとなしく投降しなさい!」
シ「誰が投降なんかするか!」
オ「いつもの場所で会いましょう;;」
ラ「俺今日は何も持っていないのに;」
シ「煩い!散れ!!」
警察A「コラ!持ちなさい!!」

別々の方向に逃げる三人、それを追う警察とパトカー、聞こえてくる銃声・・・
もちろん、三人は逃げ切りましたよ。