守り神の過去  作:ナオキ 投稿日時:05/9/25


ここは水の都アルトマーレの秘密の庭…僕の故郷…
今僕はフライとブラックと一緒にいる。
それにしても懐かしいなぁ…

フライ「ナオキ、どうしたんだ?」
ブラック「なんでぼーっとしてるんだ?」
ナオキ「あ、ごめんごめん」

あっ、昔の事を思い出しててぼーっとしちゃった…
でもここに来るのひさしぶりだったからなぁ…

フライ「秘密の庭か…懐かしいな…」
ブラック「俺は初めてだがなかなかいいな、ここ…」
ナオキ「フライ、ここに来ると僕たちが出会った時のことを思い出すね」
フライ「ああ、そうだな…」
ブラック「お前たちの出会い?」

あ、そういえばブラックはまだ知らなかったっけ…

フライ「そういえばブラックにはまだ話してなかったな…」
ナオキ「ブラックごめん、今から話すね」

あれは確か10年前…僕の父さんと母さんが死んでから2年後だったっけ…

―――10年前―――
あの時の僕は父さんと母さんが死んでしまったショックから立ち直って、しっかりと守り神の仕事をしていた途中だったっけ…
あの時僕は姿を消しながら飛行していた時に…

ナオキ「ん?あれはなんだろう?」

その時僕が見たのは溺れているナックラーだった。
しかもすでに気絶していたから僕は誰にも見つからないようにそのナックラーを助けて秘密の庭に運んだ。

ナオキ「…大丈夫かな…」
ナックラー「う…ん…ここは?」
ナオキ「ここは秘密の庭だよ」
ナックラー「そうか…ってうわっ!」

あ、僕に驚いた。まぁ当たり前か。だって僕はラティオス、アルトマーレの守り神なんだから。
とりあえずそのナックラーに僕が助けたことを教えた。ついでに僕の事も教えた。そして気になることがあるから聞いてみた。

ナオキ「ねぇ、なんで君はあそこで溺れていたの?」
ナックラー「そ、それは・・・」

話を聞いたらそのナックラーは自分のトレーナーに捨てられた上にあの水路に投げ込まれたみたい。かわいそうだったから僕はそのナックラーをこれからも秘密の庭に来てもいいようにしてたっけ。



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ブラック「…そんな過去があったんだ…と言うことはそのナックラーがフライか?」
フライ「ああ、あの時俺は溺れていたのも本当だ」
ナオキ「僕が助けなかったらフライ、本当に死んでたね」
ブラック「ところで、その後どうやってトレーナーになったんだ?」
ナオキ「あ、それはね…」

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確かあれから5年後…ナックラーはビブラーバに進化し、僕も結構大きくなった。僕は姿を消しながら街中を飛行してたら初めてポケモンバトルを見たっけ…あのバトルを見てこう思ったんだよな…
トレーナーはかっこいい…と
そしてその後秘密の庭に帰って…相談してみたんだけど…

ビブラーバ「絶対に駄目だ!!」

やっぱり…まぁ予想していたけど一応理由を聞いてみた。

ナオキ「どうして?」
ビブラーバ「俺を酷い目にあわした奴と同じになる気か!!」

やっぱりそう言うと思った。…竜の息吹で攻撃してくるとは思わなかったけど…。とりあえずかわして一言言った。

ナオキ「僕はビブラーバが知っているような悪いトレーナーにはならないよ!」
ビブラーバ「・・・」

それ以上ビブラーバは止めようとはしなかった。僕はその後、必死にトレーナーについての勉強をし、人間の言葉も覚えた。それから2年後、ビブラーバはフライゴンに進化し、僕にこう言ってきた。

フライゴン「俺をゲットしろ!」

突然そんな事を言ってきたから僕はもちろん驚いた。

ナオキ「ど、どうして!?」
フライゴン「トレーナーがいい奴なのか悪い奴かを確かめるためだ!」
ナオキ「で、でも…」
フライゴン「早くしろ!」

そう言うとフライゴンは自分からモンスターボールの中に入ってきた。その後僕はフライゴンにフライと言うニックネームをつけ、守り神の仕事を終わらせ、トレーナーとして旅にでた…。


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ブラック「そんな事があったんか…」
ナオキ「まぁ、旅にでたと言ってもカフェパーティとオーレ地方くらいしか行った事ないけど;」
ブラック「は!?」
フライ「実はナオキはトレーナーになる前は一度もアルトマーレを出た事ないらしいんだ」
ブラック「・・・」

なんだかブラックはあきれてしまったみたい。あ、気が付いたら夜になってた;今夜は秘密の庭で寝泊りか;でもまあいっか、だってひさしぶりにお気に入りの木の上で寝られるんだから。

END