明日もこの場所へ・・・  作:バルサス 投稿日時:08/6/12


※この話は一部グロいのに敏感な人はだめだとおもいますので
だめな人は========の線内はスクロールしてください;;

@この話の主人公は獣人化されております。ご了承くださいな。





オイラはこの島に来て二日になる。
この島はとても静かな場所だ・・・
それに色々な種の生き物たちが仲良く言葉の隔てもなく話をしている。

そう・・オイラの住んでいる世界とは違って・・・




オイラの世界は今大きな戦いが起こっている。

そのなかでオイラは敵の集団の要人を確実に殺すために幼少の頃から
ナイフの使い方を仕込まれた・・・用するに暗殺者だ・・・

この世界にもポケモン・・・に類似した生き物たちがたくさん住んでいる。
オイラもそのなかの一人だ。
もちろん人間だっている。戦いを始めたのは人間たちだ。
しかし、オイラ達は人間に比べて強い体をもっているから戦いが起これば決まってかりだされる。
人間たちが始めた戦争だ・・・自分たちでやればいいのに・・・




今夜も出撃の時間になった・・・
オイラはまた生き物を殺すために城から出て行く・・

「今日はこいつを殺ってこい」

いつもの人間からいつもの羊皮紙を渡される。
違うのはそこに書いてある名前と容姿だけ。


「6歳・・・」
「ああ、相手の国の将軍の子だそうだ」
「なぜこんな小さい子供を?」  
「かわいそうに・・6歳だなんて・・」
「悪い芽は若いうちに摘んでおく・・・・常識さ・・」

「かわいそうに・・6歳だなんて・・」
聞こえるとひどく怒られるので聞こえないように呟く


鎧のしまってある部屋に行きナイロンのような材質でできた軽くて動きやすい鎧に着替える
そして鼻から下を覆い隠す黒い三角の布を身につける。

目標がいる地点までは城に居る魔道師が送ってくれる。

・・・・・・






着いたようだ。今日は森の中か・・・
魔道師たちの空間魔法はだいぶいい加減だ。着いてからいつも少し移動することになる。

いつものように今日も足の筋肉を活性化させる簡単な魔法を使い
小さなハッカあめを口に放り込む。

「さてと・・・」
軽く準備運動をして自慢の足で走りだす。


走って行くうちにどんどんと心が冷たくなっていく・・・
生き物の常識を犯しても気にならない機械のような心へ・・



走り続けて数分ほど・・・警備兵だろうか?敵の兵たちがうろうろしている・・・
「1・2・・3・・・・4人か・・」

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もちろん殺る・・














「きれいに隊列くんで・・・後ろががら空きだね・・」

オイラたち暗殺者は数人対一人じゃ勝ち目はない。
後ろをとって奇襲するのが基本だ。





まず一人目に飛びかかり愛用の赤いナイフで首元を斬る。
残りは三人・・・

振りむいた時点でもう遅い・・・
二人目は背後から胸元を・・
残りの二人は一気に首を斬る・・



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「はあはあ・・・」

この時点でオイラの鎧は真っ赤だ・・・もちろん自分の物ではない・・・




「あっちだ・・」


オイラは敵の兵たちがやってきたと思われる方向へ走りだす・・





「あれだな・・・」


キャンプのような場所を見つける・・・



先ほどと同じ要領で3人4人・・・10人と斬り倒していく

すると奥のテントの中から兵に守られて小さな影が出てきた・・・

「あれがターゲットだな・・」


暗闇の中よく目を凝らす・・
ターゲットに狙いを合わせるために・・・



見えてきたのは・・・


どこかで見たことのある黒い毛・・・どこかで見たことのある黄色い星のような形の尻尾。

どんどん近くなる記憶の中に断片的に残るあの姿


どこかできいたことある鳴き声・・・


そしてターゲットに飛びかかる・・・目に飛び込んで来たのは・・

昔、鏡で見たあの泣き顔・・












「やめて!お兄ちゃん!!!」
















「っ!!!!!」




反射的にナイフがそれてしまった。
押し殺したはずの生き物の心がありきたりの力でナイフを持った手を動かしたのだ。
そして体をかすめる敵の兵の槍

「くそっ・・・!!」


踵を返して今来た赤い道を全速力で走り、戻った。








・・・・・


どれくらい走ったろう・・・
もう敵の兵は追ってきてないだろうか・・うまくまいただろうか・・



・・・ここは?・・・・・



明らかに違う・・・ここはさっきいた場所じゃない・・・


ふっと前に目をやると小さな社に緑の生き物


何かを言っている・・

この森の奥に何かあるのか?・・


何かに導かれるように森の中へ進む・・






そのまま1日中うろうろした・・・どうやらここは島らしい・・

そして何箇所か生き物が集まる場所があったがにぎやかな場所へは入る気になれない・・


きれいな入り江に来た。

月が水面へ移っていた・・・・・


そこでしばらくボーっとしていると
一匹のブラッキーが話しかけてきた。
やはりここはオイラのいた世界じゃなかったらしい・・・

そろそろ元の場所へ戻ろう・・・




オイラの場所・・・戦場へ・・・





またこのうつくしい場所へ来れることを信じて・・・