むかしむかし  作:暁 夢羽 投稿日時:09/3/6


むかしむかし

あるところに



さんにんがなかよくくらしていました




ふたりはにんげん

おんなのひととおんなのこ

ひとりはぽけもん

あおくてながいぽけもんでした


ふたりともおんなのひとを

おんなのこはししょう

ぽけもんはごしゅじんさま

とよんでしたっていました



さんにんがくらすそのすぐちかくでは

せんそうがおこっていました


あるひ

ふたりがおんなのひとのたんじょうびにわたす

ぷれぜんとをかいにいったときでした


いきはあんなにもきれいなくうきやそらが


どうしてでしょう

かえってくるとくろずんでいます


おんなのことぽけもんが

いそいでいえにかえると


そこにはいえでなく

もえさかるほのおがありました


ぽけもんはくちからみずをだし

ひっしにひをけしました


おんなのこがまだやけているいえにはいると



まっかなうみがひろがっています

そのなかにくつがひとつおちていました


たどっていくと

かばんがあって

ふくのきれはしがあって

はだしのあしと

くつをはいているあし


からだからはなれたて


にんげんとはおもえないどうたいと



そこにわずかについているくび



そのかおは



おんなのことぽけもんがしたってい…





「…ハァッ…ハァッ……ッ!」

私はそこで目が覚めた。


「…嫌な夢を見たな」

一言だけ呟いて、私はまた眠りについた。





そのかおは



おんなのことぽけもんがしたっていたおんなのひとのかおでした



もえつきたいえから



かなしみにあふれたさけびごえがきこえてきました





…コトンッ
手前にあったモンスターボールが棚から落ちる。
開閉スイッチが床に当たった為か、リュウアンがボールからでてきてしまった。
「ご主人サマ、ご主人サマ!モンスターボールに入れません!」
夢羽を叩き起こしたリュウアンは、30分程の説教を喰らってからボールに戻された。

「……おやすみ」
4つのボールに向かって、夢羽が囁いた。
「いい夢、見れるといいね」





じゅうにがつさんじゅういちにち



おんなのひとのたんじょうびでおんなのひとがころされたひです



おんなのこは

むかしむかしのこのひに

おんなのひとにひろわれたのです





おんなのこはこのひをえいえんにわすれないために



そのひをじぶんのたんじょうびにして

ぽけもんといっしょにたびにでました





おんなのこがどのようにそだったか



そしてどこへいったのかは





だれにもわかりません